「超伝導がなぜ起こっているのか」解明へ ナノテラスの軟X線と世界最高性能の分析装置で『物質内のエネルギー変化』を詳しく調べる 仙台
東北放送
仙台市青葉区にある次世代放射光施設「ナノテラス」に物質内のエネルギー変化を世界で最も詳細に見られる装置が整備されました。革新的な研究成果が出ると期待されています。 【写真を見る】「超伝導がなぜ起こっているのか」解明へ ナノテラスの軟X線と世界最高性能の分析装置で『物質内のエネルギー変化』を詳しく調べる 仙台 小笠原悠記者: 「こちらが整備された測定装置です。どんな仕組みかというと、奥にあるビームラインから強い光、軟X線が通って物質に当てます。照射されたX線を物質が吸収しますが、吸収されなかったX線は散乱します。散乱した光りは、分光器を通って最終的に装置でそれぞれの強度・波長を調べます」 この装置は、国が整備したもので、物質に照射したX線と吸収されず散乱したX線のエネルギーの差を調べて物質の特性や機能の根源に迫ります。ナノテラスの「軟X線」と独自に開発した分析装置を組み合わせることで「物質内のエネルギー変化」を詳しく知ることができるということです。世界最高の性能を達成し、材料科学などの分野で革新的な研究成果が出ると期待されています。 QSTナノテラスセンター 宮脇淳主幹研究員: 「非常に特殊な磁石の状態であったりとか、超伝導がなぜ起こっているのかまだメカニズムが明らかになっていない部分が結構ある。今まで見られなかった部分に挑戦できるようになった」 この測定装置は、来年3月から国内外の研究者に共用を開始します。
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