OSK日本歌劇団 天輝レオのラブレター、「へぼ侍」松岡様
2024年9月2日付で、翼和希がOSK日本歌劇団トップスターに就任した。翼は2023年から2024年にかけて放送されたNHKの連続テレビ小説「ブギウギ」に出演し、一躍人気に。翼と共に今、改めて注目を浴びるのが、OSK日本歌劇団だ。このコラムでは、個性豊かな劇団員たちが思い思いにつづる“ラブレター”から、100周年を超える歴史を持つOSK日本歌劇団の“今”を築く、メンバーの素顔を紹介する。 【画像】OSK日本歌劇団「へぼ侍 ~西南戦争物語~」より。(他5件) 第2回には男役スター・天輝レオが登場する。天輝は2023年8月に大阪・近鉄アート館で初演され、2024年1・2月に再演された「へぼ侍~西南戦争物語~」で、翼扮する志方錬一郎の戦友でどこか影のある松岡を好演した。「表現する語彙が見当たらない」と役の第一印象を振り返る天輝が、松岡への思いをしたためる。なお、天輝は2月に大阪・ナレッジシアター、東京・博品館劇場で上演されるOSK日本歌劇団 ミュージカル「三銃士」に出演する。 ■ 松岡様 拝啓 寒冷の候、寒椿が美しい季節となりましたが如何お過ごしでしょうか。 約1年半ほど前、盛夏の頃、私は貴方に出会いました。 “第一印象を表現する語彙が見当たらない……” そんな気持ちでいっぱいになった貴方は、隊の中でも正に“漢”らしく豪快で、腕っ節強く闘争心に溢れる人でした。 その後、少し時を経て出会った貴方は、以前より何を考えているのか分からなくて、どこか儚げで、時に寂しさを感じさせる姿が、私を一層複雑な気持ちにさせるのでした……。 喧嘩や戦に生き甲斐を感じているのだろうと思いましたが、それだけでは無いことを背中が語っていて、知れば知るほど貴方の魅力の虜になりました。 正義感が強く、情に厚い……自分が生まれた理由を探し必死に生き、信念を貫こうともがく貴方に、次第に強く惹かれ、共感し、共に生きたいと感じました。そんな貴方に巡り合う事が出来た私は、幸せ者です。 その後、体調は崩していませんか……。 貴方の描いた未来を見る事は出来ていますか……。 どうか笑顔で最期の道を……。 敬具 令和六年 OSK日本歌劇団 天輝レオ ■ 天輝レオ 12月13日、北海道苫小牧市生まれ。2014年に「カルディアの鷹」で初舞台。細身の長身で色気と華があるビジュアルの男役スター。2022年9月に故郷の北海道苫小牧市で凱旋公演「Precious Stones」を果たす。2023年は松竹座公演のほか、8月に「へぼ侍~西南戦争物語~」で主人公の戦友役を熱演。2024年1・2月の「へぼ侍」再演&東京公演を経て、3月から「天輝レオSPECIAL SHOW Gentlemen 2」に主演。9月には苫小牧凱旋公演第2弾「OSK Revue Show in 苫小牧《DREAM SCAPE》」を行った。10・11月は「第44回 OSKたけふレビュー《DREAM SCAPE》」に主演し、1カ月のロングラン公演を成功裏に収めた。北海道苫小牧市の「とまこまい観光大使」を務める。好きな言葉は「不撓不屈」「因果応報」「直往邁進」。