青森市で相次ぐタクシー廃業…背景は? “青森県最古”珍田タクシー破産開始決定に市民困惑
RAB青森放送
県内のタクシー会社で最も長い歴史を持つ青森市の「珍田タクシー」が破産開始決定を受け従業員45人は解雇されました。 市内では先月別のタクシー会社も営業を終了しています。 背景を取材しました。 ★青森市民 「珍田さん? うそびっくりする」 「困ります バスで行ける人はいいけど利用できない人とか…」 民間の調査会社東京商工リサーチによりますと、今月8日付けて破産手続きに入ったのは青森市桂木4丁目の「新興自動車珍田タクシー」です。 負債総額は2億円台とみられています。 珍田タクシーは1931年に創業した前身の「堤タクシー」時代も含めると県内で最も古いタクシー会社です。 ピーク時には6億円を超える売り上げでしたが新型コロナウイルスによる外出自粛などで売り上げが激減し、燃料費や人件費の高騰を受け赤字経営が続いていました。 今月7日に事業を停止し、従業員45人は解雇されました。 青森市タクシー協会によりますと、先月には「一番・リンクタクシー」が営業を終了。 今回の珍田と合わせ市内のタクシー台数は60台ほど減少するということです。 ★青森市民 「大変だよねタクシーも少なくなれば」 「びっくりですね」 「バスも便数が少なくなってますしね」 東京商工リサーチによりますと、タクシー会社の全国の倒産件数はおととし過去10年で最多の29件に上り、その後も深刻な状況が続いています。 ★東京商工リサーチ情報担当 今章平さん 「コロナの影響で人員が減って、コロナが明けて仕事は増えたけども、従業員が足りないという流れにはなってきています」 「ライドシェア等も解禁されましたので、その辺も含めて県内に浸透してくればまた状況は変わるんでしょうけども、タクシー業界自体も大きいところに淘汰されていく流れになっていくと思います」 珍田タクシーの珍田裕之社長は青森市タクシー協会の会長を務めていましたが、協会は今後について「今日は責任者がいないので答えられない」としています。