かが屋の音楽経験、「芽吹かなかった」加賀のギター、賀屋は少年合唱団で活動
「映画ドラえもん」43 作目、藤子・F・不二雄 生誕90周年記念作品『映画ドラえもん のび太の地球交響楽(ちきゅうシンフォニー)』が公開されている。近年の「映画ドラえもん」シリーズでは、人気芸人たちがゲスト声優に抜てきされてきた。今作で白羽の矢が立ったのは、身近なシチュエーションで人の心の微細な動きを描いた演劇性の高いコントで人気のお笑いコンビ・かが屋の加賀翔と賀屋壮也。声優デビューとなったアフレコ秘話やそれぞれの音楽経験を明かしてくれた。 【動画】『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』スペシャルPV~Vaundy主題歌Ver.~ ――オファーを受けた時のことを教えてください。 【加賀】奇跡的にみんなのスケジュールがはまらなくて、僕たちのところにたどり着いたんだろうな、と思いました。冗談ではなく、本当にそう思いました。僕らはまだまだぺえぺえ。国民的アニメの『ドラえもん』のゲスト声優をできるほど、世間に認知されているとは思っていないので、ほかの人気芸人たちの忙しさが重なって、奇跡が起きたんだろうなと思いました。 【賀屋】確率的にはものすごく低かったんじゃないか、と。「映画ドラえもん」のゲスト声優に決まったと聞いた時はええっ!?マジですか?とにわかに信じられなかったですね。青天の霹靂、びっくりしました。 【加賀】後輩たちに言っても「そんなわけないだろう」という驚き半分、疑い半分でした。でも、正式に発表されていることを知ったら、「すごいっすね」「おめでとうございます」と言ってもらえて。先輩として誇らしい気持ちになりました。 【賀屋】めっちゃうれしいです。 ――初めてのアフレコはどうでしたか? 【賀屋】『ドラえもん』のレギュラー声優の皆さんがいつも通っているスタジオで収録したのですが、神聖なところに足を踏み入れてしまった感じがして、めっちゃ緊張しました。スタッフさんに優しく導いていただきました。 【加賀】僕も全力でやろうと思って、全力を出したつもりだったんですが、「いや、もっといけるよ」「もっといけるよ」って。第一声は60%ぐらいしか出せていなかったんだな、と思いました。声だけで表現する難しさをすごく感じました。 【賀屋】難しかったね。 ■アフレコ現場の「大胆な行動」で新たな役を勝ち取る ――「演歌を歌うおじいちゃん」「漫才師」「路上ライブを行うバンドマン」と幅広い役どころを担当されましたね。 【加賀】最初は賀屋が「おじいちゃん」と「漫才師」の二役で、僕は「漫才師」の一役だったんです。そのアフレコが終わった後に、賀屋が「帰りたくないな~」って、わざと監督たちに聞こえるように言って、アフレコブースから出ようとしなかった。 【賀屋】一歩も動きませんでした。 【加賀】まだまだ時間あるし、もっとやりたいなぁみたいなことをずっと賀屋が言ってて、そうしたら、ガラス越しに監督たちが何やら相談しはじめて、「もう一役、いきますか」って。それでバンドマンの役もやらせてもらうことになりました。賀屋が居座ってくれたおかげで役を勝ち取ることができたんです。 【賀屋】バンドマンの役が増えたのはそういう経緯でした。だいぶ大胆な行動に出ました。 【加賀】バンドマンの役をやる予定だった方がいらしたと思うので、申し訳ないという気持ちもあるのですが、相方にデリカシーがなくて、本当にありがとうと思っていました。 ――そのバンドのボーカル役は、今作の主題歌を担当されているVaundyさんなんですよね。 【加賀】急きょやることになったので、ボーカルがVaundyさんだったなんて、知らなかったんですよ。全部に撮り終わってから、教えてもらって。それ、先に言ってよと思いました。 【賀屋】僕、Vaundyさんに向かって「オレたちの音楽はこんなもんなのかよ」って言ってますからね。 【加賀】マセキのお笑い芸人が! 【賀屋】Vaundy率いるバンドに加わらせてもらうこともできて、びっくりすることばかりでしたね。