敗戦後のDeNAの三浦監督（左から2人目）＝20日、東京ドーム

7年ぶりのCS下克上制覇まであと1勝のDeNAが20日、巨人とのファイナルステージ第5戦にも敗れて2連敗。逆王手をかけられて崖っぷちに立たされた。 【写真】DeNA・オースティン、筒香の死球に激高しベンチ飛び出す。それを止めるチームメートの牧、戸柱ら この日の試合前、チーム内は楽観論と悲観論で二分していた。レギュラーシーズンで12球団最多96失策ながら、CSに入ってから阪神、巨人を相手に無失策のまま無傷の5連勝で日本シリーズ進出に王手。ところが、前日19日はCS初失策が失点につながり敗れた。チーム内には、「ここまで勢いのある勝ち方をしてきたんだから、あと1勝の壁は乗り越えられる」という声がある一方で、あるベテラン選手は「うちはシーズン中も失策が絡み出すとズルズル連敗してきたから、流れが変わらないか心配」と警鐘。そして不安は的中する。 3回無死一、二塁の先制機、1点を追う7回1死三塁同点機などで決定力を欠き、7安打も無得点。3安打の巨人にソロ本塁打の1失点で競り負けた。三浦大輔監督（50）は「相手に最高のプレーをされた。力は出し切ったが、本塁を踏ませてもらえなかった。戦っている内容は悪くない」と冷静を装ったが、拙守から自軍が下降線をたどるパターンは嫌と言うほど味わってきている。「もう一度、全員で集中して切り替えてやるしかない」という言葉には実感がこもっていた。（山戸英州）