<小野大輔×古川慎>「ヤマト3199」インタビュー(1) 愛を次の世代に伝える 森雪の魅力
小野さん 波動砲をむやみに撃てなくなっているんですよね。作品のテーマをちゃんと踏襲している。いわゆるヤマト世代ではない人は、ゲームで触れていたり、「宇宙戦艦ヤマト2199」は日曜の夕方に放送していたから、子供も知っているんですよね。それが何よりうれしいです。次の世代に渡していくために作られたシリーズですしね。役者冥利に尽きます。
◇古代進のようになりたい
--小野さんが約12年にわたり古代進を演じる中で感じていることは?
小野さん 「ヤマト」という作品のテーマを一言で言えば“愛”だと思います。普遍的な愛。その愛がそこにあり続け、渡していくものなんだと思っています。「ヤマト」は僕の生まれる前に放送が始まり、次の世代の自分が、新しい時代の「ヤマト」を背負わせてもらっています。同じ艦に乗っている皆さんは、ヤマト世代の人もいれば、ここから「ヤマト」を知る人もいて、そんな僕らが「ヤマト」を作り、受け止めてくれる人たちがいて、「ヤマト」がもう一度、国民的なアニメになり、また次の世代に渡そうとしています。演じていて、古代進と自分が一体化してきているんですよ。僕も古代進のようになりたい。一人では生きられないから、周りの人に支えられている。やっぱりそこには愛が必要です。その愛を次の世代に伝えていくことを、役者として、古代進として使命を持って演じています。
-ー古川さんは、福井さんからアルフォンについてどんな説明があった?
古川さん ヤマト、地球人類に対しての思い、彼の目的、感情、行動について教えていただいていますが、ネタバレなので話せないことが多くて……。この先、いろいろなことが明らかになるにつれて、振り返って見てみると、あれはこういうことだったのか?と伏線を張っているようにも感じています。深掘りして質問すると答えてくださいますが、僕がまだ気付いていない骨子的な部分がおそらく残っているはずなんです。未知の部分もあって、新しい台本をいただく度に考え、現場で新しい情報をもらい、構築していくという繰り返しになるんだと思います。その作業はやっぱり面白いですね。