J1鹿島 会報誌一新 冊子をウェブに 毎日更新、内容を充実 茨城
サッカーJ1鹿島アントラーズの月刊会報誌「FREAKS」が、今月限りで発行を終了する。同誌は約30年間毎月欠かすことなく、ファンクラブ会員のサポーターの元へ届けられた。今後は有料会員制ウェブサイトに姿を変えて、情報発信を続ける。サポーターからは「冊子が手元に届かなくなるのは少し寂しい」という意見が出る一方で、「更新が多くなりそうなので楽しみ」などと、期待の声も聞かれる。 ◇伝える義務 同誌の発行開始は1995年までさかのぼる。チームの創成期を支えたサントス選手(当時)の移籍について、経緯の説明を求めたサポーターからの要望に対し、ジーコ現クラブアドバイザーが「クラブには、チケットを買って応援に来てくれるサポーターに対して新たに決定した情報を伝える義務がある」と応えたことで誕生した。 創刊以来、ファンクラブの特典の一つとして、チームの裏側や選手の素顔など多岐にわたるクラブの情報を発信し続けてきた。サポーターからもクラブ公式の情報媒体として親しまれ、号数は352に上った。 ◇タイムリーに 長年の歴史を築いてきた同誌だが、今月限りで発行を終了し、月額制の有料会員制ウェブサイト「FREAKS」という形に生まれ変わる。経緯について、担当するクラブのコミュニケーションチームの内藤悠史リーダーは、「さまざまな情報発信ツールがある中で、月1回発行の雑誌という形よりも、ウェブサイトの方がよりタイムリーに情報をお届けできると判断した」と説明する。 同サイトでは選手のインタビュー記事など、これまでの同誌で発信してきたテキスト形式のコンテンツに加え、クラブのこれまでの歴史を振り返る映像や、クラブ公式のフォトグラファーによる写真集など、ウェブならではのコンテンツも充実させていく。月1度に限られていた情報発信が、連日の更新になることも大きな変更点だ。 ◇期待の声 長年続いた同誌の発行終了と形式変更について、サポーターからはさまざまな反応があった。クラブ創生期からのサポーターという茨城県行方市、会社員、男性(51)は「紙媒体だと手元にたまっていって、長い間クラブを見てきたことが一目で分かったので、正直ちょっと寂しい気もする」と率直な思いを吐露。一方で、「これから新しい企画も増えると思うし、楽しみ」と期待を寄せた。 同県牛久市、パート、大手美希さん(48)も「ウェブサイトだとすぐ見ることができて、まめに更新されると思う」と期待の声。「ブログのような、選手の日常的な情報を読むことができたら、『毎日開いてみよう』という気持ちになる」とコンテンツの充実を望んだ。 同サイトは今月からサービスを開始している。月額990円。会員登録は(https://www.antlers.co.jp/fan/freaks.html)から。
茨城新聞社