琴桜、改名場所で11日目に給金直し「まだ残りがあるのでしっかり集中」 初賜杯へ向け表情崩さず
◆大相撲 ▽夏場所11日目(22日、東京・両国国技館) 大関・琴桜(佐渡ケ嶽)が「琴ノ若」から改名し、祖父で元横綱のしこ名を継いだ場所で勝ち越しを決めた。西前頭3枚目・明生(立浪)との一番は左差しを許し、右で抱える体勢となった。いなしてふりほどき、下がりつつも右四つで食い止めた。最後は上からつぶすような左上手投げで勝負を決めた。 支度部屋では「攻め急がず、勝負所で仕掛けようと思っていました。(最後は)体が反応してくれました」と振り返った。改名場所は11日目で給金直し。それでも「まだ残りがあるので、しっかり集中してやっていきたい」と表情は変えず。単独トップの湘南乃海とは1差。大関として、優勝争いに意地でも食らいついていく覚悟の強さをうかがわせた。 八角理事長(元横綱・北勝海)は「懐の深さで相撲を取っている。足を動かして攻めないと。気持ちが受け身。躍動感がない」と下がる場面が目立つ内容に厳しい指摘。一方で「(優勝の意識は)最初からある。だから大事に行こうという気持ちが強い。相撲は難しいよね。大関だからしっかり勝たないといけないという気持ちもある」と、常に優勝争いが義務づけられる看板力士の心中もおもんぱかっていた。
報知新聞社