飲み会のあとに女性にタクシー代を渡すのは時代遅れ!? 悩ましい「御車代」問題の今と昔。バブル時代にはアッシー君を使う「頂き女子」も
アッシー君を呼んでタクシー代は懐に? バブル版「頂き女子」の秘技
ところで、当時の夜の六本木の花形女子が、東京在住とは限らない。「私、世田谷区に住んでいるの」とか言っても、じつは埼玉、千葉在住ということもある。あるバブル男が、たまたま5000円札を渡したら、一気に相手の顔が曇ったことがあるらしい。5000円ではどうにも払えないロングの距離に住んでいたからだと推測する。 もっとも強者だったのは、タクシー代1万円をもらいつつ、「少し歩いて帰るわ」とか言いつつ、ちょっと離れた場所にアッシー君(バブル時代に生息した彼氏ではない送り迎え専門の男)を呼んで、1万円をそのままいただく女子であった。六本木でのアッシー君の待機場所としては、ロアビル交差点から麻布十番に至る、真っ暗な鳥居坂、某有名女子校前あたりが定番だったようだ。 本命じゃない相手であれば、シティホテルに誘い、深夜のルームサービス、朝のルームサービスを頼むより、タクシー代の1万円は遥かに安上がり(?)でもあった……なんていう思考回路もバブル期ならではだろう。
令和はスマートに「タクシーアプリ」でさようなら?
さて、話を現代に移そう。親密な女子とディナーに行き、バーで会話が弾み、1杯やっているうちに夜も更けたため、タクシーで帰ることになった。自宅はまったく別方向。その場合、タクシー代を渡すべきだろうが、今はバブル時代じゃない。大盤振る舞いで1万円札を渡すのがこちらの懐事情によってはベストではないかも。 ここは、相手の居住地が分かっていれば、事前にタクシー代検索アプリで深夜料金を調べ、適切な金額を渡すのが、むしろジェントルではないだろうか。もちろん、3000~4000円なら5000円札、8000円~なら1万円札が妥当だが(1万円札と5000円札は常備のこと)。大切な相手なら、タクシーの会社名、ナンバーを写メしておくのを忘れずに。LINEで到着確認をしてもらえば安心である。相手も「心配して、大切にしてくれるのね」という印象を抱くはず。無論、タクシー代の受け取りを遠慮する相手なら、カッコつけて無理に渡す必要はない。それがちょっとした負担になることもありうるからだ。 もっとも、今はバブルの昭和じゃない。令和には「タクシーアプリ」という便利なものがある。タクシーを探すまでもなく、アプリでタクシーを呼んで、彼女だけ乗せ、見送るというのも(支払はこちらになる)、金銭の授受なしのじつにスマートで安心な方法ではないだろうか(信頼できる相手に限るが)。