国会で「もう詰んでいるんです!」マイナンバー流出の「週刊現代」記事は国会でなぜ問題にされたのか
流出「実行犯」の告白記事
「将棋で言えば、もう詰んでいるんです。詰んでいるのに、詰んでないと強弁している。どうなんですか」 【写真】再逮捕された「美人すぎる寝屋川市議」の写真集全カット 「参議院インターネット中継」に録画されている4月2日の参議院厚生労働委員会において、無所属の上田清司議員は「週刊現代」の記事(‘23年7月29日&8月5日合併号) をかざしながら、年金局と日本年金機構の「欺瞞の隠蔽行為」を厳しく追及している。 6年前、厚生年金受給者の個人情報やマイナンバーが、中国のネット上に大量流出しているとの「通報メール」が、年金機構の「法令等違反通報窓口」に届けられたことがあった。年金局と年金機構は、情報流出の事実を隠蔽し、国民と国会を騙し続けている、として上田議員はこう質した。 「『週刊現代』には、年金個人情報やマイナンバーを中国に流出させた張本人のインタビュー証言が掲載されています。厚生年金受給者の個人情報の入力業務を請け負っていたSAY企画の切田精一社長の証言です。このインタビューで切田社長は、年金機構から請け負った入力業務を全部、中国に再委託したと言っている。 年金局も年金機構も、これまでSAY企画が中国に再委託したのは「氏名とフリガナ」だけで、個人情報やマイナンバーは中国にわたっていないとしてきた。矛盾する証言であり、国会答弁です。あきらかにおかしい。どういうことなのか」 答弁に立った年金局の巽慎一年金管理審議官は、事前に準備したペーパーを棒読みしながら、過去の国会答弁に問題はないとして、その根拠をあげていた。 「『氏名とフリガナ』しか中国にわたっていないということは、日本IBM社の調査で結論づけられております。また、この『IBM報告書』を検証したTIS社(銀行系システム会社)の報告書でも、IBMの結論は妥当と考えると書かれています」 本人は、とんと気づいていないようだが、その口調といいその身振りといい、ウソがバレながらも必死で強弁しているということが自然に滲み出ていた。
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