ブラックロックやシタデル、豪SWFの巨額オルタナティブ投資を運用
(ブルームバーグ): オーストラリアの政府系ファンド(SWF)、フューチャー・ファンドが保有する巨額オルタナティブ投資ポートフォリオにおいて、マン・グループ、ブラックロックやシタデルなどが多額の資産を運用していることが分かった。同ファンドは委託運用の規模を初めて公表した。
フューチャー・ファンドのウェブサイトに掲載された資料によると、これら3社は米シリコンバレーのベンチャーキャピタル専門会社と共に、2230億豪ドル(約22兆6700億円)規模のフューチャー・ファンドのオルタナティブ投資において上位の外部運用委託先となった。昨年末時点で同ファンドの資産の40%強をヘッジファンド、プライベートエクイティー(PE)、ベンチャーキャピタル、非上場のインフラや不動産などへの投資が占めていた。
最大の運用委託先は英マン・グループで、79億豪ドル相当のヘッジファンド資産を運用。2位は米ホースリー・ブリッジ・パートナーズで、同ファンドが「ベンチャーとグロース」と呼ぶPE部門のために46億豪ドルを運用している。
今回の情報開示は、政府がフューチャー・ファンドに定期的な保有投資資産の詳細説明を義務付ける新ルールを導入したことを受けたもの。同ファンドは今週に入りこのデータを確認し、3月末にウェブサイトに情報をアップロードしたと説明した。
新ルールでは、外部委託先が運用する個々の資産の詳細開示までは必要とされておらず、運用会社名とその運用資産総額の開示のみが義務付けられている。
先週の最新情報によると、同ファンドの3月までの1年間のリターンはプラス10.1%、10年間の年間リターンはプラス8.6%となっている。
原題:BlackRock, Citadel Reap Billion-Dollar Deals From Australia Fund(抜粋)
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Richard Henderson, Amy Bainbridge