国慶節連休、外国人観光客のアリペイ利用が120%増
【東方新報】阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)の電子決済サービス「支付宝(アリペイ、Alipay)」が発表したデータによると、今年の国慶節連休の最初の4日間で、中国を訪れた外国人観光客の支付宝利用額が昨年同期と比べて約120パーセント増えた。 中央財経大学(Central University of Finance and Economics)中国インターネット経済研究院の欧陽日輝(Ouyang Rihui)副院長は、「ビザ免除や航空便の回復、支払いの便利さが、外国人観光客を中国に呼び込んでいます。特にモバイル決済は、観光客が中国での買い物を楽しむうえで大きな役割を果たしており、国際交流も進めています」と話す。 アリペイは今年の国慶節前に国際向けのデジタル決済サービスをさらに強化した。現在、16か国語に対応している翻訳サービスに加え、中国を訪れる外国人観光客は、支付宝を使って「スキャンして支払う」だけでなく「タッチして支払う」こともできるようになった。さらに、英語での表示と音声ガイドも追加されて、より使いやすくなっている。 アリペイのデータでは、「北上広深杭」(北京市、上海市、広州市<Guangzhou>、深セン市<Shenzhen>、杭州市<Hangzhou>)といった人気の観光都市に加え、今年の国慶節連休で外国人観光客の支出が大幅に増えた都市として、河北省(Hebei)秦皇島市(Qinhuangdao)、海南省(Hainan)三亜市(Sanya)、浙江省(Zhejiang)湖州市(Huzhou)などが挙げられている。 中国社会科学院の李勇堅(Li Yongjian)研究員は、「今回の旅行ブームでは、世界中の若者が中国でのモバイル決済を楽しんでいます。若者たちは新しい決済方法や旅行体験を好む傾向があり、これは国を超えた共通の特徴です」と話している。 また、国慶節連休の最初の4日間では、中国人観光客による海外での支出も昨年同期比で60パーセント以上増加しており、消費額が多い訪問先は、マレーシア、韓国、タイ、香港、シンガポールの順だった。特にサービス業、交通、エンタメ、飲食、リテールの分野で消費が伸びている。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。