同時通訳者・田中慶子が語る『藤井風の素顔』 「恥ずかしがって物陰に隠れることも」
ドラァグクイーンのサマンサ・アナンサとインスタグラマーのウラリエが、金曜日にパーソナリティーを務める番組『Clip』(ラジオ関西、月-金午後1時~)。同時通訳者の田中慶子さんをゲストに迎え、話を聞いた。 【関連】藤井風のアメリカツアー 同席の同時通訳者が語る魅力 「グローバルスター誕生の兆しを感じた」 以前、シンガーソングライター・藤井風のアメリカツアーに同行したことがある田中さん。先日、日産スタジアムで開催されたコンサート『Fujii Kaze Stadium Live “Feelin’ Good”』にも足を運んだという。 「『満ちてゆく』という曲のとき、誰ともなく携帯のライトを点灯しはじめて、会場にいる7万人が風さんと一体に。すごく温かいムードに会場が包まれて感動して、魂が洗われた気がした」と熱く語った。 仕事で何度も藤井に接しているという田中さんに対し、ウラリエが「普段の藤井風さんってどんな感じですか?」と質問。田中さんは、「優しくてピュアな人。大スターですけど一緒にいて変な緊張をしないというか、稀有(けう)な存在」と表現した。 コンサート終了後、楽屋へ挨拶に行き「お疲れ様でした。素晴らしかったです!」と伝えると、藤井は恥ずかしがって物陰に隠れたりするのだそう。田中さんは、「さっきまでみんなを魅了していた人と本当に同じですか、と疑いたくなるくらい。それがまた素敵なんですよ」と興奮気味に語った。 この話を受け、サマンサが「うちらと大違いよね。カメラに写っていないオフのときは、鼻ほじったりするし」と冗談めかして言うと、スタジオは笑いに包まれた。 田中さんいわく、「藤井さんは『みんな自分自身でいいんだよ』ということを発信される方」だそう。「これまでいろいろな人にお会いしてきましたけど、これだけ『私は私のままでいいんだ』と思わせてくれる方はすごいなと思います」と熱弁すると、「私もありのままでいきたい」とサマンサも深くうなずいた。 藤井の出身地である岡山県に、田中さんもゆかりがあるのだそう。なんでも、倉敷市にある大原美術館の理事を担当しているという。 大原美術館は、1930年に設立された日本初の私立西洋美術館。近代・現代の西洋絵画を中心に、日本人の描いた洋画や、民芸運動に関わった作家たちの作品、各地の古美術、現代美術作家の作品など、3000点以上の作品を収蔵している。 「大原美術館には、ピカソの作品やエル・グレコの受胎告知など、有名な作品がある」と説明した田中さん。すると、岡山県の美観地区は何度も訪れているにもかかわらず、大原美術館には1度も行ったことがないというウラリエは、「なんで行かんかったんやろ」と後悔をにじませた。 田中さんが「9月23日(月・祝)まで、特別展『異文化は共鳴するのか? 大原コレクションでひらく近代への扉』が開催しているので、次に私と会うときまでに行ってくださいね」と呼びかけると、ウラリエからはあいまいな返事。するとすかさず、サマンサは「ちゃんと行きなさいよ!」と念押しした。 (取材・文=バンク北川 / 放送作家) ※ラジオ関西『Clip金曜日』2024年8月30日放送回より
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