阪神・岡田彰布監督、リーグ戦再開へ大号令 1軍再合流の大山悠輔よ、調子上がらない佐藤輝明よ 取り戻せ!自分の姿を!!
やり返セ! プロ野球は交流戦を終え、21日にセ・パ両リーグ内の対戦が再開する。阪神は20日、21日からのDeNA3連戦(甲子園)に向けて、甲子園で全体練習を行った。岡田彰布監督(66)は「どんぐらい自分の姿を取り戻せるかやろな」と語り、この日から1軍に合流した大山悠輔内野手(29)、調子の上がらない佐藤輝明内野手(25)ら不振の主軸にゲキを飛ばした。ほとんどの開幕メンバーが再びそろい、逆襲のときだ!! 【写真】岡田監督は「球拾いやろ、それ」 外野でノックを受ける佐藤輝 甲子園に緊張感が走った。三塁ベンチ前のラバーにドカッと腰を下ろした岡田監督は、打撃陣に厳しい視線を送る。大山&佐藤輝の打撃練習が始まると、前のめりに-。リーグ戦再開を前に、スイングや打球の強さ、角度をチェックしていた。 「どんぐらいな、自分の(本来の)姿を取り戻せるかやろな。みんながな」 この日、大山が16日ぶりに1軍に戻ってきた。日焼けした顔と、指揮官も「おお、ちょっと(絞れた)なぁ。前よりよかったよ」と認めた引き締まった体は、2軍で泥と汗にまみれた証しだ。打撃練習では37スイングで左方向に4発の柵越え。鋭いライナー性の打球を何本も飛ばした。 大山は「あしたから前を向いて、しっかり頑張ります」と短い言葉に思いを込めたが、岡田監督は「ゲームでどんだけ結果が出るかいうことやんか」と、もう結果だけを求めている。21日は「4番・一塁」で先発出場することが濃厚だ。 ここまで53試合に出場し、打率・199は規定打席到達者で最下位。5日に出場選手登録抹消となり、鳴尾浜での調整に突入した。ウエスタン・リーグでは4試合に出場したが、若手と過ごしたそこでの姿も、大山らしくひたむきだった。ランニングやウエートトレーニングなどで日が暮れるまで汗を流し、岡田監督の耳にもすべての報告が上がってきていた。 そして、大山とともに佐藤輝にも「自分の姿を」取り戻してもらわなくてはならない。打撃練習で快音を響かせた25歳は「ピッチャーを助けられるように頑張りたい」と決意を口にしたが、まだまだ周囲が期待する姿ではない。2軍降格からの再昇格後も打率・182(33打数6安打)で本塁打、打点はともにゼロだ。さかのぼれば、4月21日の中日戦での決勝3号3ランを最後に、本塁打が出場23試合、92打席出ていない。21日にも、自己ワースト94打席連続ノーアーチを更新してしまう。 交流戦で虎は7勝11敗の10位とつまずいた。それでも首位広島に2・5ゲーム差で貯金2と食らいつく。岡田監督は「不思議やなぁ。ラッキーというか、だから言うてるやん『今年は混戦や』て。簡単にダントツに突き抜けるかいな」と現状を分析する。ここでぶつかるDeNAは、交流戦を7連勝で終え勢いに乗る。昨年の交流戦明けも敵地でぶつかり、3連敗で一時首位から引きずり降ろされた相手だ。今後を占う一戦に、左肩甲骨骨折で離脱中の木浪を除いた開幕メンバーで心して臨む。