遺族「再発防止でやることはまだある」軽井沢スキーバス事故から8年【長野・軽井沢町】
15人が死亡した軽井沢町のスキーバス転落事故から15日で8年です。現場には朝から関係者が慰霊に訪れ、遺族会代表は「再発防止でやることはまだある」と話しました。 8年前の1月15日。寒い闇夜の中、事故は起きました。 軽井沢町の国道18号でスキーツアーバスが道路脇に転落…。大学生や乗員合わせて15人が死亡、26人が重軽傷を負いました。 午前1時55分ごろ。現場には、発生時刻に合わせて訪れた3人の姿がありました。 「大変だった…」 当時バスに乗っていてけがをした学生の母親です。 ■息子がけが・広島から(60代) 「(息子は)なんで自分が生きているんだろうという罪悪感にも似たような気持ちで苦しんだようで、どうやってサポートしていったら良いんだろうと私たちも必死でした」 大学の同級生で、一緒にバスに乗った田原寛さん(当時19歳)は、帰らぬ人となりました。 寛さんを亡くした父の義則さん(58)は、遺品となったマフラーを身につけ慰霊碑を訪れました。阪神タイガースのファンだった次男を偲んで、ブームとなった飴を供えました。 ■次男・寛さんを亡くした田原義則さん(58) 「節目で思い出してもらうことが再発防止にもつながるし、安全・安心なバスの運行にもつながるかなと思って。あの事故をむだにせず二度と起こらないような社会に変えていこうと」 田原さんは、息子の通夜で誓った約束を胸に、遺族会代表として活動を続けています。 ■遺族会代表・田原義則さん(58) 「昨年直近も(バス)事故が起こっているのも確かですし、まだ再発防止でやることはあると思っております」 軽井沢スキーバス事故を巡っては、長野地裁が去年6月、バス会社の社長と当時の運行管理者に業務上過失致死傷の罪で実刑判決を言い渡し、2人はいずれも控訴しています。 社長の高橋美作被告(62)は、午前5時前に現場の慰霊碑を訪れました。 1審の受け止めを記者に問われると… ■バス会社社長・高橋美作被告(62) 「裁判に関するコメントは全て控えさせていただきたいと思います」 (Q控訴した理由は?) 「裁判のコメントは申し訳ありませんが控えさせていただきたいと思います」 (Qすみません最後に。8年という月日が経ちましたけれども…)