2015年のF1界は、史上初に注目!
「史上最大のレギュレーション変更」と言われた2014年のF1から1年。2015年のF1は、昨年のレギュレーションほどの大きな変更はないが、それ以外の部分でさまざまな変化とともにシーズンをスタートさせている。 まず、ドライバーの移籍だ。2010年から4連覇中だった元チャンピオンのセバスチャン・ベッテルがレッドブルからフェラーリに移籍。昨年から導入された固定カーナンバーで5番を選択していたベッテルは、5年ぶりにカーナンバー1ではなく、2010年以来、5番をつけて走ることになる。 そのフェラーリに5年間所属していたフェルナンド・アロンソは、マクラーレンへ移籍。フル参戦14年目のシーズンを迎える。 昨年チャンピオンになったルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は、ベッテルに代わってカーナンバー1を装着できる権利を持っていたが、ハミルトンは自分の固定ナンバーである「44」を希望。これによって、今年のF1はカーナンバー1が不在の中で幕を開けることになった。 過去にもF1でカーナンバー1が不在になったことがある。最近では92年にチャンピオンになったナイジェル・マンセルがそのシーズン限りでF1 を離脱し、93年にアメリカのインディカー・シリーズへ移籍したときだ。93年はまだ固定ナンバー制が導入されていなかったので、マンセルが移籍していなければカーナンバー1と2をマシンに装着できる権利があったウイリアムズは、「0」(デーモン・ヒル)と「2」(アラン・プロスト)をマシンに貼って1年間戦い、プロストが王者に。ところが、そのプロストが今度は引退してしまったため、94年も再び「0」(デーモン・ヒル)と 「2」(アイルトン・セナ)をマシンにまとうこととなった。 つまり、カーナンバー1が不在のシーズンは、94年以来ということになる。ただし、当時はカーナンバー1だけでなく、前年チャンピオンも不在だったが、今年はチャンピオン(ハミルトン)が参戦する中でカーナンバー1が不在となるF1史上初めてとなるシーズンを迎える。