混迷の自民総裁選「派閥を守りたい麻生」「高みの見物の菅」「孤立を深める森」…3長老たちの“推し候補”と意外なホンネ
麻生と菅の「本音」
すでに麻生氏は茂木氏からの支持要請を断わったと伝えられるが、 「同じ麻生派の河野氏が出馬すれば“支援するのが筋”との理屈ですが、周辺を取材すると『最終的に派として票を散らす』可能性に言及する関係者もいるなど、手持ちのカードは複数用意しているようです。派閥を存続させるための“リスクヘッジ”という狙いのようですが、実際、他に勝てる候補が出てくれば“相乗り”するシナリオなども取りざたされています」(前出・記者) 3長老のなかで最も悠然と構えているのが、実は菅義偉・前首相という。 「岸田首相の不出馬表明までは、菅さんも進次郎氏を中心に“岸田に勝てる”候補の擁立に水面下で動いていた。ところが岸田氏が退陣意向を示したことで、最近は『出たい人が出ればいい』とトーンダウンしている。岸田氏の“二階(俊博)切り”発言で自身の政権にトドメを刺されたとの恨みから、菅さんの総裁選に対するモチベーションは“岸田追い落とし”にあったというのが定説。進次郎氏を応援したい気持ちに変わりはないようだが、図らずも目的が達成されたことで、表立って動く気配はいまのところ見えない」(前出・関係者) 「顔」をスゲ替えても“長老の一掃”なくして、古い自民体質は変わらない?
デイリー新潮編集部
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