（写真：南日本新聞社）

　交流サイト（ＳＮＳ）を使って被害者に親近感を抱かせながら金をだまし取ったとして、鹿児島県警組織犯罪対策課といちき串木野署は４日、詐欺の疑いで、千葉市中央区星久喜町、無職の女（３９）を逮捕した。「ＳＮＳ型ロマンス詐欺」と呼ばれる新しい手口で、県警としては初めての摘発。 外国人女性に恋愛感情…高齢男性が「10万円送ると金庫もらえる」 国際ロマンス詐欺？ ピンときた行員被害防ぐ

　逮捕容疑は、氏名不詳者らと共謀し、ＳＮＳ上で知り合い、荷物の配送料名目で現金をだまし取られていた鹿児島県内の６０代女性に、５月初旬に通信アプリを使って「配送には税関検査を通過するための預託金を支払う必要がある」とうそをつき、現金約３１０万円を送らせ、同１１日にだまし取った疑い。 　同課によると、５月初旬、日本で生活を始めようとするイラク在住の軍人を装い、被害女性に接触。ＳＮＳの文字情報だけでやり取りしていた。女性が７月下旬、同署に相談して発覚。容疑者は受け子役だとみている。 　県内のＳＮＳ型ロマンス詐欺を巡り、県警は今年７月末までに計３７件、約１億９０００万円の被害を把握しているとしている。