【TRC】オールブラックスが鬼門ウェリントンでワラビーズに5トライ快勝。サム・ケインの100キャップに花を添える。
南半球4か国対抗戦「ザ・ラグビーチャンピオンシップ(TRC)」最終第6節とニュージーランド・オーストラリアの2国で競う「ブレディスローカップ」第2戦を兼ねたテストマッチが9月28日にスカイ・スタジアム(ウェリントン)でおこなわれ、ニュージーランド代表“オールブラックス”が33-13で勝利した。 試合前には今年で代表引退を表明しているNZの前キャプテン、サム・ケインの100キャップが称えられ、おそらく最後の代表戦出場となるTJ・ペレナラのリードでハカがおこなわれた。 前節の反省を活かし、オーストラリアが序盤の主導権を握る。NZのペナルティを誘いながら敵陣22mライン内に侵入し、前半8分にFLフレイザー・マクライトが左サイドに飛び込んで先制トライ。SOノア・ロレシオのコンバージョンも決まり、オーストラリアが7点を先取した。 ホームのNZも反撃。16分、ハーフウェイライン付近でターンオーバーに成功し、CTBアントン・レイナートブラウンがクリーンブレイクから右サイドのWTBセブ・リースにアシストパスを通し、トライで5点を返した。(5-7) オーストラリアは19分のPGでリードを5点に広げるが、その後22分にNZのFBウィル・ジョーダンが左サイド中盤でラインブレイクしトライ。SOボーデン・バレットのコンバージョンも成功し、NZが逆転した。(12-10) 規律が保てないNZに対し、オーストラリアが37分のPGで再びリードを奪うが、41分にNZのWTBケイリブ・クラークが中央の密集にトップスピードで走り込んでラインブレイクしトライ(G)。再逆転したNZが19-13でリードし前半を終えた。
後半に入りNZがテリトリーでも優位に立つ。後半15分に敵陣ゴールライン前でフェーズを重ねる中、途中出場のPRタマイティ・ウィリアムズがピックからトライ(G)を奪い7点を追加した。24分にはリザーブから出場したSOダミアン・マッケンジーのパスを左大外で受けたクラークがタックラーを引きずりながら2本目のトライ(G)をマークし、リードを20点に広げた。 オーストラリアは後半30分過ぎに敵陣深くまで攻め、23フェーズを重ねるも得点は奪えず。最終スコア33-13で、NZが直近5試合で白星のなかったウェリントンで久々の勝利を挙げた。 オールブラックスは勝利の勝ち点4と3トライ以上の差(5-1)をつけたことでボーナスポイント1を獲得した。TRC2024の最終戦績は3勝3敗、勝ち点16となった。一方敗れたワラビーズはこの試合で勝ち点を加算できず、最終戦績1勝5敗の勝ち点5で大会を終えた。ブレディスローカップは前節の勝利によりオールブラックスが22年連続防衛を決めていた。 今後、両チームは11月に欧州に遠征し各国とテストマッチをおこなう。オールブラックスは10月26日に日産スタジアム(横浜)で日本代表と対戦する。