石原さとみ、産後復帰作『ミッシング』で主演女優賞「精神が壊れるギリギリだった」
女優の石原さとみが16日、都内で行われた「第49回報知映画賞」表彰式に出席。映画『ミッシング』の演技に対して主演女優賞を贈られた。 【写真】青木崇高&吉田恵輔監督から花束を贈られ笑顔を見せる石原さとみ 報知新聞社が制定する「報知映画賞」は、国内映画賞レースの先陣を切って発表される映画賞。表彰式には石原のほか、主演男優賞の横浜流星、助演男優賞の奥田瑛二、助演女優賞の吉岡里帆、監督賞の塚原あゆ子、新人賞の越山敬達、中西希亜良、特別賞の平泉成らも出席した。 映画『ミッシング』は、吉田恵輔監督のオリジナル脚本で、愛する娘の失踪から3ヵ月後の家族を描く、哀しくも優しい物語。娘の失踪により徐々に心を失くしていく母親・沙織里役を石原が演じた。 沙織里の夫・豊を演じた青木崇高と吉田監督が祝福に駆けつけ、石原に花束を贈呈。うれしそうに笑う石原に、青木は「撮影中じゃそんな笑顔は1回も見れなかった(笑)」と笑っていた。 石原は「私は15歳で映画でデビューして、16歳で人生で初めて賞をいただいたのがこの報知映画賞新人賞です。その時の授賞式の様子をすごく今も鮮明に覚えているのは、両親が泣きながら一緒に授賞式に参加してくれたからです」と報知映画賞との縁を述懐。続けて「あれから21年が経ち、芸能人生で初めて映画で主演女優賞をいただきました。本当にうれしいです」と喜びを噛み締め、「私にとって『ミッシング』という作品はすごく特別で、初めての妊娠、出産を経て、産後復帰作で娘を失った母親という役を演じました。精神が壊れるギリギリだったんですが、乗り越えられたのは、『夢だった吉田監督の現場に自分がいるんだ』と思ったから」と撮影を振り返った。 さらに「本日は21年ぶりに両親が、病気を乗り越えて参加してくれています。本当に親孝行ができました。ありがとうございます」と感謝。「これから両親をはじめ、家族にも喜んでもらえるように、そして応援してくださる皆さんに喜んでもらえるように頑張っていきたいと思います」と今後の活躍を誓った。 第49回報知映画賞の受賞作・受賞者は以下の通り。 ■作品賞・邦画部門:『正体』(監督:藤井道人) ■作品賞・海外部門:『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(監督:アレックス・ガーランド) ■アニメ作品賞:『ルックバック』 ■主演男優賞:横浜流星(『正体』の演技に対して) ■主演女優賞:石原さとみ(『ミッシング』の演技に対して) ■助演男優賞:奥田瑛二(『かくしごと』の演技に対して) ■助演女優賞:吉岡里帆(『正体』の演技に対して) ■監督賞:塚原あゆ子(『ラストマイル』の演出に対して) ■新人賞:越山敬達、中西希亜良(『ぼくのお日さま』の演技に対して) ■特別賞:草笛光子(『九十歳。何がめでたい』の演技と長年の映画界への貢献に対して) ■特別賞:平泉成(『明日を綴る写真館』の演技と長年の映画界への貢献に対して) ※吉田恵輔監督の「吉」は「つちよし」が正式表記。