<サッカー>U-23日本代表のリオ五輪切符獲得は難しい?!
強化試合の機会が極端に少なかった日本は、昨年12月にようやく中東遠征を実施。U‐22イエメン、U‐22ウズベキスタン両代表と戦ったが、ともにスコアレスドローに終わった。 エースと期待されるFW久保裕也(ヤングボーイズ)とMF南野拓実(ザルツブルク)の海外組と、FIFAクラブワールドカップに出場していたFW浅野拓磨(サンフレッチェ広島)は不参加だった。テーマとしていた守備面は、力をつけてきた。だが、城氏は、それでも不安があると指摘する。 「FWを見ていても『俺に!俺に!』と、エゴを剥き出しにして動き出すような選手が少ない。監督やコーチがその点を指摘すると、引いてしまうような空気があるとも聞く。それが現代気質なのかもしれないが、 予選を突破するためのまとまりにはつながらない。Jクラブでレギュラーを張れていない選手もいる関係で、経験不足も影響しているのかもしれないが、初戦の北朝鮮で勝ち点を奪い、ペースをつかめなければ厳しい戦いを強いられる可能性もあるだろう」 ザルツブルクの意向で年末の沖縄・石垣島合宿に参加できなかった南野は、カタール入り後にようやく合流した。しかし、入れ替わるように代えの利かない存在の一人で、ハリルジャパンも経験しているキャプテンのMF遠藤航(浦和レッズ)がインフルエンザを発症した。5日間の完全隔離を経て9日に復帰したが、体重が1kgほど落ちるなど、コンディションへ与える悪影響は避けられない。 チームの誰もが「何よりも大事」と位置づける、北朝鮮戦のキックオフは、日本時間午後10時半。東京五輪を前にして、ヒノキ舞台への連続出場が途切れる悪夢と背中合わせの戦いが幕を開ける。 (文責・藤江直人/スポーツライター)