小矢部産深層水トマト使いゼリー 富山県南砺市のかじわ屋、濃厚な甘さ生かす
富山県南砺市福光の和菓子店「菓匠かじわ屋」が、富山湾の海洋深層水で育てられた小矢部産のフルーツトマトを使い、ゼリーを商品化した。素材のおいしさを最大限生かし、濃厚な甘さが際立つように仕上げた。29日に発売する。 菓匠かじわ屋は創業155年の老舗。フルーツトマトは小矢部市の農家「ひかりファーム」が海洋深層水で育てたもので、塩分が含まれた深層水を与えることで、うまみが凝縮されて濃い味の実になるという。 ゼリーの名称は「富山深層水トマト」。商品化は、かじわ屋7代目店主の中村和靖さん(56)が今春、知人から「おいしいから食べてみて」とトマトを受け取ったのがきっかけだった。甘くて、まるで果物を思わせるような風味に、「お菓子に使える」と思い立った。 当初は洋酒や香料を使って試作したが、トマトのおいしさを生かすため、砂糖と水、凝固剤、酸味を足すためのレモン果汁とシンプルな材料で完成させた。本来甘みが強いため、砂糖の使用も極力抑えた。
1個350円で、9月中旬ごろまで限定販売する。中村さんは「県内外の人に、富山にこんなにおいしいトマトがあると知ってほしい。贈り物としても使ってもらえるとうれしい」と話している。