次期知事選、吉村氏が5選出馬の意向 表明は12月議会軸に調整
吉村美栄子知事(73)=山形市=は次期知事選(2025年1月9日告示、同26日投開票)に5選を目指し、立候補する意向であることが17日、複数の関係者への取材で分かった。12月3日に開会する、県議会12月定例会の会期中の表明を軸に調整しているもようだ。山形新聞の取材に対し吉村氏は「前向きに熟慮している」と語り、出馬への意欲をうかがわせた。 吉村氏は次期知事選への態度について、7月の大雨災害対応が最優先課題だとして、明言を避けてきた。県議会9月定例会の代表質問でも知事選への対応を問われ、25年度の県政運営への意気込みを口にしたものの、「(7月大雨災害の)復旧復興に全身全霊で取り組むことが私の使命」と述べるにとどめた。 大雨災害では、応急仮設住宅などへの入居が進み、1次避難所が閉鎖され、県の災害対策本部は先月24日、復旧・復興対策会議に移行した。こうしたタイミングで、引き続き県政のかじ取り役として被災者の生活再建を含め、山積する課題に取り組む決意をしたとみられる。
吉村氏の後援会「あったかい県政を支援する会」は今後、後援会事務所の設置や、マニフェスト(公約集)の作成を進める。 吉村氏は大江町出身、お茶の水女子大卒。会社員、行政書士を経て09年1月の知事選で初当選。13年1月、17年1月と無投票で当選し、21年1月に自民党、公明党の推薦で立候補した元県議・大内理加氏を破り、4選を果たした。 次期知事選を巡っては、自民県連が独自候補の擁立を目指しているが、具体化していない。