「ボレロ 永遠の旋律」冒頭映像が解禁、バレエダンサー・上野水香らのコメントも
音楽映画「ボレロ 永遠の旋律」より、監督を務めたアンヌ・フォンテーヌのメッセージと、本編の冒頭映像が解禁に。あわせて各界の著名人からコメントが到着した。 【動画】音楽映画「ボレロ 永遠の旋律」作曲家のラヴェルが苦悩する本編冒頭映像はこちら スネアドラムのリズムに導かれ、わずか2種類の旋律が楽器を替えて繰り返される17分間の曲「ボレロ」。パリ・オペラ座で初演されて以来、100年近く時代と国境を越えて愛されている不朽の名曲だ。本作では、「ボレロ」を作り上げた作曲家モーリス・ラヴェルの痛みに満ちた人生、そして彼の魂を奪ったとされる“魔の名曲”の誕生秘話がつづられる。ラヴェルをラファエル・ペルソナが演じた。 このたびYouTubeで公開されたのは、自身のバレエのために音楽を依頼していた振付師のイダ・ルビンシュタインが、無数の機械が稼働する工場内をラヴェルとともに歩くシーン。あらゆる音を“音楽”と捉えるラヴェルは「この音に浸って。機械のシンフォニーだ」「音は何度も始まり、そして繰り返す」と説明するが、その後突如立ち止まり、苦痛な表情を浮かべる様子が映し出される。 工場の機械音は「ボレロ」の誕生に欠かせないもので、ラヴェル本人も自身のエッセイにおいて「工場には、なんと音楽的な物語があふれているのだろう! 音楽家は、歴史家や小説家と協力しながら、現代の機械の物語を我々の子孫に伝えていかなければならない。私の《ボレロ》も、はじまりは工場だった。いつの日か、巨大な工業製品を背景にしてこの曲を演奏してみたいものだ」(一部省略)とつづっていた。 本作をひと足先に鑑賞した東京バレエ団のゲストプリンシパル・上野水香は「ラヴェルの葛藤やアーティストとしての苦悩を知り、ボレロの音楽に感じる呪術的世界観がストンと腑に落ちた」とコメント。マンガ家の桜沢エリカは「歴史上、あまり注目されてこなかったミシア・セールの、ラヴェルのミューズとしての描かれ方もとても興味深く拝見しました」と語った。 「ボレロ 永遠の旋律」は8月9日より東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国で順次公開される。 ■ 石田泰尚(ヴァイオリニスト)コメント 開始2分でボレロのメロディがいかに世界中で愛されているかを思い知らされたが、 このような偉大な作曲家であっても自分の作品に翻弄されていたのだろうか。 真相はわからないが観終わってから無性にラヴェルの曲を弾きたくなった。 ■ 上野水香(東京バレエ団 ゲストプリンシパル)コメント ラヴェルの葛藤やアーティストとしての苦悩を知り、 ボレロの音楽に感じる呪術的世界観がストンと腑に落ちた。 新たなインスピレーションを得た今、 脈々と継承されてきた傑作を 私なりのボレロとして背負っていきたい。 ■ 柄本弾(東京バレエ団 プリンシパル)コメント ラヴェルがその人生をかけて生み出してくれた「ボレロ」。 かつてアンヌ・フォンテーヌ監督もジョルジュ・ドンの舞台をご覧になっていたんですね。 僕も自分の踊りで誰かの心に深い印象を残せたら! 「ボレロ」、改めて大切に踊っていきたいと思いました。 ■ 桜沢エリカ(マンガ家)コメント 前半の、「ボレロ」を完成させるまでのラヴェルの苦しみが 私自身の仕事とリンクしているようで、見ていてだいぶ辛かったです(笑) また歴史上、あまり注目されてこなかったミシア・セールの、 ラヴェルのミューズとしての描かれ方もとても興味深く拝見しました。 ■ 原田慶太楼(指揮者)コメント この物語は、ボレロの創作から、ラヴェルの命を奪った脳の病気まで、私たちを感情的な旅へと導いてくれます。 そして1920年代のパリの雰囲気と装飾は素晴らしく、ラヴェルの創造性を刺激するアメリカの影響が美しく表現されていると思いました。 Boleroが好きな方には是非みていただきたいです。 ■ ヒグチユウコ(画家)コメント 自ら生み出したひとつの傑作のために人生を狂わせてしまう、才能ある芸術家たちが立ち向かう壁。 そんなものが自分の前に現れる日はあるのか? 映画を見ている最中自問自答しました。 (c)2023 CINÉ-(a) - CINÉFRANCE STUDIOS - F COMME FILM - SND - FRANCE 2 CINÉMA - ARTÉMIS PRODUCTIONS