「孤立せざるを得ない職場環境」「謝罪してほしい」過重労働で自殺した男性の遺族が損害賠償求める裁判 会社側は争う姿勢【長野・飯田市】
飯田市の精密機器メーカーで働いていた男性が、過重労働により自殺したとして遺族が会社に損害賠償を求めている裁判。 会社側は争う姿勢です。 ■丸山純記者リポート 「男性の遺族が地裁松本支部に入っていきます」 飯田市の精密機器メーカー多摩川精機で、開発設計を担当していた吉田午郎さん(当時34歳)は2020年4月に自殺し、おととし10月に労災認定されました。 遺族側は、部品の納期が間に合わないなどのトラブルを抱えていた上、過重労働を強いられていたと訴え、会社が安全配慮義務を怠ったとしておよそ7000万円の損害賠償を求めています。 31日の第1回口頭弁論で母親の恵美子さんは「トラブルがあってもサポートを受けられず、孤立せざるを得ない職場環境だった」などと主張しました。 一方、会社側は出廷せず、答弁書で請求の棄却を求め、争う姿勢です。 ■母・恵美子さん 「まだ遺影も遺骨もそのまま家にある。会社のトップが線香を上げに来てくれる日を待っている。なのでそこで謝罪してほしい」 ■父・利幸さん 「またこういうことが起きるのは本当に悲しいことだと思うのでそこを重く受けとめてこれからどうするのかはっきりしてほしい」 遺族は会社側の謝罪や、再発防止を求めています。