「ハイタッチからのお手」を特訓中のロン（左）とミル＝日置市日吉町日置

　桜の便りに春を感じ始めるこの季節は、進学や異動の時期でもある。何かと気ぜわしい日々に、ストレスを覚えることがあるかもしれない。そんなときは、生き物の計算されていない行動を見て無心になるのが一番。南薩エリアを訪れて犬の姿に癒やされてみませんか。 【動画】看板犬の特訓の様子を動画で見る

　鹿児島県日置市日吉町日置の高台にある「ｉｓｈｉｇａｍａ　ｃａｆｅ　ＫｕｎＫｕｎ（石窯カフェ　クンクン）」。階段を上がり２階店舗のドアを開けると、ゴールデンレトリバーのロンとミル（ともにオス、８カ月）が元気に出迎えてくれる。先代から看板犬を引き継いだ“２代目”たち。現在、来店者に癒やしの空間を提供すべく特訓中だ。 　オーナーの折田直美さん（５７）が、愛犬・ゴォル（ゴールデンレトリバー、１４歳）と一緒に過ごす時間を持ちたいと、会社員を辞めて２０１４年に出身の吹上で開業。「海と緑と広い庭と静かさ」という理想の環境がそろった現在地に出合い、２１年に移転した。 　しかし、２年ほど前からゴォルは２階まで上がれなくなり、一緒に看板犬を務めていたロロが２３年１０月に８歳で死んだため、同月にロンとミルを迎えた。 　ピザがメインで、サラダや飲み物などが付いたセット（１８００円）が人気だ。２匹とも客の食べ物には興味を示さず、なでられるとおとなしくしている。まだまだやんちゃ盛りで、あきるとテーブルをかんだり２匹でじゃれ合ったりするが、その姿もかわいい。

　現在は「ハイタッチからのお手」や「お見送り」などを特訓中。折田さんは「非日常の時間をゆっくりすごして、また来たいと思ってもらえるように、犬たちと精いっぱいもてなしたい」と笑顔を見せた。 【住所】日置市日吉町日置２４６２の１ 【電話】０９０（４５８７）９５７９ 【営業時間】午前１１時半～午後３時半（ＯＳ２時４５分）。基本的に土曜のみ営業（電話かインスタグラムで確認。３月は２４日の日曜と３０日の土曜営業。予約が望ましい）