【ソフトバンク】「ギータ2世」笹川吉康プロ1号は特大アーチで飾る「今までにない気持ち良さ」
<日本生命セ・パ交流戦:ソフトバンク6-2阪神>◇15日◇みずほペイペイドーム ロマンたっぷりの豪快な一振りだった。高卒4年目のソフトバンク笹川吉康外野手(22)が、特大アーチでプロ初本塁打を飾った。「今までにない気持ち良さ。興奮していて、ほとんど記憶にない」。3-0の5回先頭。阪神ビーズリーの内角高め直球を右翼席中段まで届かせた。体をのけぞらせ、完璧に仕留めた打球速度は176キロを計測。推定飛距離128メートルの1号ソロだった。「自分のスイングができた」。一塁を回ったところで右こぶしも突き上げ、喜びをかみしめた。 【動画】「ギータ2世」笹川吉康がプロ1号!歓喜の鷹ファン待つ右翼席着弾 193センチの恵まれた体格で、背番号44は過去に柳田も背負った番号。本家ばりのフルスイングが持ち味で「ギータ2世」と呼ばれる。「もちろん憧れの先輩」。過去には自主トレで弟子入りを志願した師匠でもあるが、「まねをしているわけではないんで。そこは自分らしく」ときっぱり。「柳田ロード」ではなく「笹川ロード」を突き進むつもりだ。 小久保監督は豪快弾に目を細めた。「ポテンシャル、素材は本当にいいものを持っているのでね」。2軍監督時代から手塩にかけてきた未来のスラッガー候補。「2軍で3割打て」。1軍で結果を残すための指令も出していた。一方、王球団会長も初アーチを球場で見届け「飛距離も十分だったしね。2本目が楽しみだね!」と笑顔。筑後視察の際にたびたび気にかけていた大砲の船出にご満悦だ。 11日に1軍初昇格し、翌12日にデビュー。前日14日に「8番右翼」でプロ初スタメンに抜てきされ、プロ初安打&初盗塁を決めていた。「少ないチャンスをつかまないといけない。1日1日、必死に命がけでやっています」。試合後は、2夜連続で本拠地のお立ち台にも上がった。「明日も勝って、交流戦、優勝できるように頑張ります」と手綱を締めた。【佐藤究】