今回のアメリカ債務上限問題が「これまでより深刻」な理由
アメリカ政府の債務上限をめぐり、共和党と民主党の対立が続いています。ただ、今回は以前よりも危機の構造が深そうです。その理由とは?(写真:ブルームバーグ)
デフォルトの10デーを乗り切っても、一件落着とはならない アメリカ政府の資金繰り策が尽き、債務上限を引き上げ期限となる「10デー」が近づいている。アメリカでは連邦政府が発行する国債残高の上限額が法律で定められており、上限を超える資金調達はできない。だが、財政赤字傾向は続いており連邦債務残高は増加している。 もしアメリカ議会が連邦債務上限引き上げを容認せず、国債の利払いなどの財源が不足する場合、アメリカ国債はデフォルト(債務不履行)となる。そうなれば世界の金融市場への影響は計り知れない。 最終的には議会は上限引き上げを認めるのが普通で、実際、第2次世界大戦後から現在までに債務上限は100回以上引き上げられてきた。だが、今回は本当にデフォルトになる危険性が高いと言われる。
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新見 未来