タイガース左腕スクバル、サイ・ヤング賞に満票選出「ただただ光栄」…誕生日に吉報届く
全米野球記者協会の投票によるサイ・ヤング賞が20日(日本時間21日)に発表され、ア・リーグは18勝、228奪三振、防御率2・39の投手3冠王に輝いたタイガースの左腕タリク・スクバルが満票で初選出された。ナ・リーグも18勝、225奪三振、防御率2・38でこちらも投手3冠王になったクリス・セール(ブレーブス)が初受賞した。 タイガース投手の同賞受賞は5人目(6度目)で2013年シャーザー以来11年ぶり。満票選出は1968年D・マクレーン、2011年J・バーランダーに次いで3度目。 満票選出は昨年のG・コール(ヤンキース)に続き、両リーグ通じて21度目。1956年に同賞が始まって以来、投手3冠王となったのは14人おり、全員が同賞を受賞。うち満票はスクバルで11人目となった。 現地20日のこの日は28歳の誕生日。親族とともに受賞の知らせを受けたスクバルは電話会見に応対した。主な質疑は以下の通り。 ―地区シリーズ第5戦の後、どう気持ちを切り替えてこの日を迎えたか。 「第5戦で負けたことは、肩にのしかかったけど、大丈夫だった。1球ごとに自分の全てを出し尽くしたから、それは割と早く忘れることができた。来年健康体で、長いシーズンを戦いたいという気持ちになったので、早く切り替えることができた。自分たちはやることをやり尽くして、皆がいい仕事をしたことに誇りを持っていたので、思ったより早く切り替えることができたんだと思う」 ―賞について。 「個人で獲得したものとは思わない。チームの努力だ。守備や捕球や、タイムリーを打ってくれたチームメートら、周りの人が自分の仕事をシンプルにしてくれたから。トレード期限に少し懸念もあったけど、いったんチームが調子に乗ったら、それは吹き飛んだ。プレーオフに行けたことは、チームにとっても、個人にも良かった。周囲の皆が素晴らしい仕事をしたので、大事なゲームでチームに勝ちをつける自分の仕事に集中できた。それは、疑いがない」 「21歳の時に、チームが私に自信を与えてくれた。その時は、まだサイ・ヤング賞を取れる資格はなかったが、その信頼は今もあり、それが、自信になっている。そういう意味で、コーチ陣には本当に信頼があり、心から感謝している」 ―いつサイ・ヤング賞の発表が誕生日と気付いたか。 「実は発表日を正確には知らなかった。11月20日は僕の誕生日だ。球界では、年を取ることはあまりいいことじゃないが、これは特別だね」 ―満場一致は驚いた。 「満場一致については、あまり重きを置いて考えていなかった。ただただ、光栄に思う」 ―35歳のセールが3年低迷した後、カムバックした。 「彼は、非凡な才能のある投手で、ワールドシリーズで優勝経験もあり、リーダーシップもみんなが知るところ。彼とこの賞を分かち合えたことは、残りの人生でいつまでも大事に心に残るだろう」 ―ひげを生やしていたそうだが。 「オフなんで、テレビに出ることも少ない。ちょっと楽しもうと思って。生やし始めて、2~3週間かな。でも、MLBの表彰もあるし、テレビに映るので、そらなきゃいけなかった。もう、生やさないかも」
報知新聞社