「小池知事」が税金10億投入 「片山右京」“五輪レガシー利権”警視庁内偵でクラッシュ危機
白戸議員のSNS(2021年12月24日付)より。右は片山氏
「カミカゼ・ウキョウ」に逆風が吹き始めている。 恐いもの知らずの走りぶりから、そのニックネームが付けられた片山右京氏(60)。1992年2月、鳴り物入りでF1デビューを飾り、6シーズンで日本人ドライバー最多の出走回数である95戦の記録を残した。引退後はル・マン24時間耐久レースの参戦を経てから、登山家へと転身。ところが、2009年12月、冬季閉山中の富士山登山で仲間二人を遭難死させるという事態を招き、非難の集中砲火を浴びたのは周知の通りだ。 次に、新天地に見出したのは自転車ロードレースだった。18年2月から2年間、「Jプロツアー」という自転車ロードレースを統括する「全日本実業団自転車競技連盟」(JBCF)の理事長を務めた。 浮き沈みの激しい半生を送る片山氏だが、そのJBCFでの「母屋乗っ取り騒動」を以前、この欄(「週刊新潮」23年4月13日号)で報じている。片山氏はJBCFが黒字なのに、実業団チームが納める年会費について100万円から一気に200万円への増額を強行。続けて、その急激な値上げに反発した実業団チームのGMらを恫喝したとしてパワハラ被害も訴えられた。 さらに、個人的に懇意なIT企業にウェブ制作やランキングシステムの運用を委託した挙げ句、JBCFを1000万円以上の赤字に陥らせた。そのため、理事長の職を追われると、後足で砂をかけるように21年1月、JBCFの競合相手となる団体「ジャパンサイクルリーグ」(JCL)を発足させたのである。自転車ロードレースの世界に飛び込んで以降、トラブル続きの片山氏。実は、その勢い余ってか、捜査の手も迫ってきたのだ。 (カネに振り回される人々のドラマを描く「週刊新潮」の連載コラム「MONEY」より)
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「週刊新潮」2023年11月23日号「MONEY」欄掲載