春呼ぶカラフルな断面、桜やナデシコ 「やしょうま」作り最盛期
長野県筑北村坂井の住民有志でつくる「坂井郷土食研究会」が、郷土食「やしょうま」作りの最盛期を迎えている。会員たちは湿度を上げた部屋の中で力いっぱい米粉を練り、色鮮やかな絵柄のやしょうまを作り上げた。 【動画】最盛期を迎えているやしょうま作り
ふかした米粉に食紅を加え、練って円柱状にしたものをいくつも組み合わせる。長さ20センチ、直径15センチ前後の米粉を長さ約1メートル、直径約5センチになるまで延ばすと、断面には桜やナデシコといった絵柄が現れた。一晩乾燥させ、厚さ1センチほどに切る。
同会によると、やしょうまは釈迦(しゃか)が亡くなった日の法要の供え物として伝わり、カラフルな絵柄はこの地域の特徴という。塚田芳子会長(82)は、「先輩から教わったことを守りつつ、新しいデザインを考えていきたい。皆さんに喜んでもらい、自分たちも楽しく作り続けていけたらいい」と願った。
最盛期は今月いっぱい続き、食品問屋や村内の農産物直売所へ出荷している。