大泉洋、クドカン脚本作品に初出演 山田太一原作「終りに見た街」3度目のドラマ化でタッグ
俳優の大泉洋が、宮藤官九郎の脚本で、脚本家・山田太一原作の小説を約20年ぶりにドラマ化する、テレビ朝日開局65周年記念ドラマプレミアム「終りに見た街」（9月放送）で主演を務めることが決定した。 【画像】大泉洋＆宮藤官九郎が共演『こんにちは、母さん』イベントフォトギャラリー 「終りに見た街」は、現代から戦時下の昭和19年にタイムスリップしてしまった、ある家族の物語。1982年と2005年に、テレビ朝日にて山田自らの執筆でドラマ化され、1982年放送時は細川俊之、2005年は中井貴一を主演に、それぞれの時代の主人公家族が、戦時下を生き抜く姿が描かれた。
3度目のドラマ化となる今回は、令和の時代に東京郊外で何不自由なくありふれた日常を暮らすテレビ脚本家・田宮太一（大泉）の一家が、ある日突然、太平洋戦争まっただ中の昭和19年6月にタイムスリップ。同じく過去の世界に迷い込んだ太一の父の戦友の甥・小島敏夫とその息子と共に、過酷な時代を生き残ろうとする姿を描く。
大泉はテレ朝ドラマ初主演にして、宮藤が脚本を務める作品にも初出演。かねてより「宮藤さん脚本ドラマに出たいなという思いもあったので、単純に嬉しかった」ことを明かし、さらに「山田太一さんの原作を宮藤さんが脚本にするという、天才同士のコラボとなる作品だったので、どんな作品になるんだろうと楽しみでした」と期待を寄せる。
主人公の太一は、20年にわたり細々と脚本家を続け、家庭では、パートに夢中な妻、思春期の娘、やや反抗期の息子、そして認知症の症状が見られるもすこぶる元気な母との5人暮らし。ある日突然、戦時下の日本にタイムスリップしたことで、現代では見えなかった姿をさらけ出していく。大泉は、令和の時代にこの作品を届けることについて「戦争というものをもっとリアルに考えなくてはいけない時代の中で、この作品を通して僕たちが戦争に対してどう考えていくのかということを、改めて突きつけられる部分がある」と語っている。
また、山田のファンを公言している宮藤は、本作の脚本は「大好きな山田太一先生が『これだったらやってもいいよ』と仰ってくださった作品だそうです」と明かし、「山田先生の原作の力をお借りして、また新たな作風を手に入れたんじゃないかと手応えを感じています」とコメント。「いつもと違います」と自身にとっての新境地となったことを明かしている。
