「大事な場面で決めきる…それが私の役割」久光スプリングス、「荒ぶる」中川美柚劇場で東レにストレート勝ち【Vカップ】
「久光に入ってからの歴も長い」
Vカップ初戦のアランマーレ山形戦では強打を連発しながら、試合後に「自分でも見たことがないスパイクが打てて、びっくりしています」と謙遜するコメントを残した。この日は少しトーンが違った。「大事な場面で決めきる。それが私の役割だという認識が生まれてから、力強く打てて、結果にもつながっている気がします」。ベストプレーに挙げたのは第3セット、21―19から決めたストレートスパイク。セッターの万代がレフト側から逆サイドの中川へバックトスで上げたトスを高い打点から鮮やかに打ち抜いた。「あそこは決めないといけないと思っていたので」。今季はともに2枚替え要員として同じ時間を過ごしてきただけに、確かな信頼関係を感じさせる場面だった。 「(Vカップは)若手主体の中で、年齢も上の方ですし、久光に入ってからの歴も長い。引っ張っていくのも私の役割です」。感情をあらわにした中川の「荒ぶる」ガッツポーズはコートに映える。神戸で目にしたファンはきっと確信したことだろう。 (西口憲一)
西日本新聞社