「憐れみの3章」特別映像公開 ランティモス監督&エマ・ストーンらキャスト陣が独創的世界を紐解く
「哀れなるものたち」のヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンがタッグを組んだ「憐れみの3章」の特別映像(https://youtu.be/fNskXD4IE74)が公開された。ランティモス監督が描く独創的世界について、監督自身とエマ・ストーンら豪華キャスト陣が語っている。 【フォトギャラリー】「憐れみの3章」場面写真 本作は、ランティモス監督のもと、「哀れなるものたち」で2度目のアカデミー賞主演女優賞に輝いたストーンをはじめ、同作に出演したウィレム・デフォー、マーガレット・クアリーが再集結。さらに、ジェシー・プレモンス、ホン・チャウ、ジョー・アルウィン、ママドゥ・アティエ、ハンター・シェイファーといった実力者が顔を揃えた。「籠の中の乙女」「ロブスター」「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」のエフティミス・フィリップが、ランティモス監督とともに共同脚本を手掛けた。北米では2024年度公開作品で館アベレージ7万ドルを達成し、大きな話題を集めている。 ランティモス監督が新たに紡ぐのは、愛と支配を描く3つのストーリー。ランティモス監督が「この映画の形式は過去の作品と違っている」と語るように、本作は「自分の人生を取り戻そうと格闘する、選択肢を奪われた男」「海難事故で失踪した妻が、帰還後別人になっていた」「卓越した宗教指導者になるべく運命付けられた特別な人物を懸命に探す女」という3つの奇想天外な物語で構成される。 アンソロジーはランティモス監督にとって初めての試みとなり、映像内でランティモス監督は「3話構成にしたら面白そうだと思った。短編集のイメージだ」と説明。本作におけるテーマは「アイデンティティや信仰心……テーマは人間性だ」と明かす。 劇中で異なる3つのキャラクターを体現したストーンは、「私の役に一貫するのは愛や容認、支配されたい心と自由を求める心よ」と共通点を解説。そして、アティエは「異世界って感じだ。常識から逸脱してるからね」とその世界観を称え、プレモンスは「関わり合いや状況がどことなく妙だ」と語る。 一方、クアリーは「笑いつつ焦ったりして形容しがたい感情なの。“笑うところ?”と悩む」と振り返り、チャウは「彼の映画は苦悩を描くけど、本作の根底にはユーモアが流れてる」、アルウィンも「現実の延長戦だ。不穏で滑稽でかなりダークだけどね」と解説。デフォーも「ストーリーがまさに監督の世界観だ」と太鼓判を押した。 第77回カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞したプレモンスは、本作について「いい意味で、期待していたものとは違ったものでした」とうれしい誤算があったことを明かしており、「彼の映画の中には、登場人物を閉じ込めるようなルールに基づいて、とてもコントロールされているように見えるものもありますが、この作品はある意味、もっと実験的な感じがして、遊び心に溢れています」と魅力を語っている。 「憐れみの3章」は9月27日全国公開。