被災者へ歌のエール 富山県砺波市の女声合唱団、29日に4年ぶり演奏会
富山県砺波市を拠点に活動している女声合唱団「コール麗(れい)」の演奏会が29日、市文化会館で開かれる。新型コロナの影響で2022年に開催できなかった設立30周年記念演奏会の代わりとなるステージで、能登半島地震の被災者を応援する楽曲も披露する。メンバーは本番に向け、練習に励んでいる。 コール麗は1992年に設立し、節目などに演奏会を開いてきた。2022年に設立30周年を記念した8回目の演奏会を行う予定だったが、中止に。コロナの流行が落ち着いてきたことから、代替の演奏会を開催することにした。 演奏会は20年以来、4年ぶりとなる。久々のステージでは明るい楽曲を中心に披露しようと意欲的に活動していたところ、能登半島地震が発生。心を痛めるメンバーが多く、被災者を応援するプログラムに変更した。 プログラムは4部構成で、約20曲を披露する。3部が被災者に向けた「祈り」のステージで、東日本大震災で被災した福島県の中学生らが作った「群青」など3曲を歌う。この歌を通して能登の被災者に寄り添い、復興を願う気持ちを表現する。この他のステージでは女声合唱組曲やテレサ・テンさんの名曲集などを披露する。 2、3部は岸信介全日本合唱連盟名誉会長(東京)が指揮を務める。「被災者を応援したい」というメンバーの思いに応えた。 砺波市出町小学校で岸さんを招いた練習があり、抑揚や発音の仕方について指導を受けた。林紀代美代表は「支えてくれる人たちには感謝を、被災者には応援の気持ちを歌に込めて届けたい」と意気込んだ。 当日は午後2時開演。チケットは千円、高校生以下500円。問い合わせは林代表、電話090(1637)8481。北日本新聞社共催。