最終回を迎えた朝ドラ『虎に翼』が胸に灯してくれたものとは?
『虎に翼』が残してくれたもの
『虎に翼』が終わってから、桂場役の松山ケンイチが猛然と全話視聴をはじめ、Xに率直な感想を残している。物語に対するコメントのみならず、役者の表情やカット割りなど、俳優ならではの感想もたくさんあり、読んでいると再び見返したくなってくる。 また、『虎に翼』シナリオブックには、ドラマではカットされたセリフやシーンもたっぷりと収録されており、脚本の吉田恵里香が描きたかったことがより深く楽しめるようになっている。 『虎に翼』は、答えの出ないことも含め、この約100年間に対する2024年時点での回答をドラマという形で私たちに見せてくれた。たとえば10年後、20年後、私たちはどんな思いでこのドラマを見返すだろう。その時の世界は、いったいどれだけ変わっているだろう。ひとつでも、ほんの少しでもいい方向に向かっていてほしいと願う気持ちを、このドラマが灯してくれた。 ●番組情報 NHK連続テレビ小説『虎に翼』 作_吉田恵里香 制作統括_尾崎裕和 演出_梛川善郎、安藤大佑、橋本万葉 出演_伊藤沙莉、石田ゆり子、岡部たかし、仲野太賀、森田望智、上川周作、土居志央梨、桜井ユキ、平岩紙、ハ・ヨンス、岩田剛典、戸塚純貴、松山ケンイチ、小林薫 他 プロデューサー_石澤かおる、舟橋哲男、徳田祥子 主題歌_米津玄師『さよーならまたいつか!』 NHKオンデマンドにて全話配信中(有料) ●釣木文恵(つるき・ふみえ) ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆 ●まつもとりえこ イラストレーター。『朝日新聞telling,』『QJWeb』などでドラマ、バラエティなどテレビ番組のイラストレビューを執筆。趣味はお笑いライブに行くこと(年間100本ほど)。金沢市出身、東京在住。 Edit_Yukiko Arai