メルカリに並ぶ「ピカチュウの交通安全ワッペン」… “転売禁止”のはずなのに売買される理由
メルカリなどのフリマアプリでは、たびたび「高額転売」が問題になっています。2024年4月には『黄色い「ピカチュウ」ワッペン』が相次いで出品されていることが発覚し、ニュースになりました。 しかも、すでに購入されている例もあるよう。このワッペンをめぐって一体何が起きているのか、詳しく解説していきましょう。
◆小学1年生に贈られた「黄色い『ピカチュウ』ワッペン」
「黄色いワッペン」とは、みずほフィナンシャルグループ、損害保険ジャパン、明治安田生命保険、第一生命保険の4社が、全国の新小学1年生に対する交通安全事業として無料で配布しているものです。 このワッペンには保険がついていて、交付を受けた新小学1年生が登下校の際に交通事故に遭い、死亡または後遺障害が残った場合に保険金が支払われるようになっています。 この取り組みが60年目を迎えたことを記念して、2024年度は株式会社ポケモンの協力のもと「黄色い『ピカチュウ』ワッペン」が配布されました。 これをもらえるのは2024年4月に新小学1年生になった児童のみ。他の学年の児童はもらうことができませんし、もちろん大人も手に入れることはできません。 ところが、このワッペンがメルカリなどのフリマアプリで売買されていることが分かったのです。 なかには約4000円で売れたものもあったそう。この事態にネットでは、非売品を高額で売ることを問題視する声や、子どもの安全を守りたいという4社の気持ちを無視しているといった批判の声が上がっています。
◆どんな人が出品している?
同ワッペンは、2024年4月に小学1年生になる子どもしかもらうことができないものです。もらった本人がフリマアプリに出品するとは考えにくいので、親など周りの大人が出品しているのではないかと考えられます。 子どもの意思を確認しているかは分かりませんが、ただでもらったものが数千円になるのなら、と売ってしまう人もいるのでしょう。
◆購入者はどんな目的で買う?
「ピカチュウ」は世界的に人気のあるキャラクターなので、コレクターもいます。 したがって今回のワッペンもコレクションの1つにするために購入する人が多いと推測できます。しかも60年目を記念して作られた限定物ですから、喉から手が出るほど欲しいと思う人もいるのでしょう。 ワッペンには保険がついていますが、交付された新1年生のみが対象ですから、仮に他の学年の子が持ったとしても補償はされません。そのため、保険目当てで親が購入するパターンは考えにくいです。