石井竜也、倖田來未、きゃりー、TRFらが国際小児がんデー恒例のチャリティーライヴ Da-iCE、FANTASTICSらも盛り上げる
国際小児がんデーの2月15日、小児がん治療支援のためのチャリティーライヴ「LIVE EMPOWER CHILDREN 2024 supported by 第一生命保険」(以下、LEC)が都内で行われ、TRF、石井竜也、倖田來未、ゴスペラーズ、FANTASTICSらが音楽を介して、病と闘う子どもたちやその家族に応援と労いを届けた。 LIVE EMPOWER CHILDREN 2024 の様子 “エンタテインメントは、子供たちの「生きる力」をつくる。” をテーマに、2020年にスタートしたチャリティーイベント。5回目の開催となった今年も、その思いに賛同した世代もジャンルも異なるアーティスト14組が集い、それぞれのやり方で音楽を通じて元気を届けた。最後には出演者全員で、つんくが作詞し坂本龍一さんが作曲したテーマ曲「My Hero~奇跡の唄~」を歌いあげた。 オープニングアクトを経て、TRFのメンバーと小児がんサバイバーの子どもたち23人からなるコドモダンサーズのステージでスタート。子どもたちは揃いのTシャツで「FUNKY M」の小気味よいリズムに乗って登場しステージいっぱいに広がってパフォーマンス。TRFのメンバーによるレッスンを受け練習を重ねて来た成果を、満席の客席とスクリーンの向こう側の視聴者に向けて届けた。 子どもたちがポーズを決めると、TRFのメンバーも合流。DJ KOO、SAM、ETSU、CHIHARUの4人体制で、DJ KOOとSAMはマイクを持って子どもたちに合流し、「イェイイェイ」と合いの手をいれたり、客席をあおったり、さらにはラップをしながら、一緒にダンス。パフォーマンス中には、ステージの上部の大型スクリーンに病室などで元気に踊る子どもたちの姿が映し出され、そのたびに客席の拍手は大きくなった。 本イベントの顔といっても過言ではないピコ太郎は、いつものド派手な衣装で登場。、サングラスをあげたり下げたりしながら暗い明るいと歌う「ネオ・サングラス」、「筋肉マッチョガチムチ」をパフォーマンスし、「PPAP LEC サプライズバージョン」ではマイメロディやクロミちゃん、ダンス&ボーカルグループのBUDDiiSも加わって、エネルギッシュかつ笑顔があふれるステージを届けた。 大原櫻子は「明日も」の冒頭をアカペラで歌唱してステージをスタート。コロナ禍に前に進む勇気が出る楽曲を届けたいと制作した「START LINE」を、子どもたちやその家族の方々にエネルギーをと届けられたらとエモーショナルに歌い上げた。 LECでは欠かせない出演者となったmoumoonは、LECのステージで歌い続けている小児がんで亡くなった加藤旭さんが残した音とmoumoonがコラボレーションした「にじ」を披露。YUKAの優しい歌声に会場は静かに耳を傾けた。 BUDDiiSがカラフルで元気いっぱいのステージを届けたあと、ステージに現れたのは東京スカパラダイスオーケストラの面々。谷中敦は「小児がんのことをたくさんの人に知ってもらってこそ、協力を仰げるんだと思います。そのためにも派手に行きますよ。思いっきり明るくいきたいと思います。用意はいいですか、いつもの(東京スカパラダイスオーケストラの)言葉で行きますよ、戦うように楽しんでくれよー!」と客席に語りかけ、「Paradise Has No Border」、そして「カルぺ・ディエム~今日がその日さ」で会場を熱くした。 きゃりーぱみゅぱみゅは、3人のダンサーに導かれるように、ふわっとしたドレスでステージに登場。イベント前の取材で予告していたように「にんじゃりばんばん」「ファッションモンスター」といった楽曲で盛り上げた。 14組の出演アーティストのなかで独自すぎるアプローチで観客も視聴者も喜ばせたのがダンス&ボーカルグループのDa-iCEだ。登場するなり「一曲入魂」とパフォーマンスするのは1曲だとアナウンス。披露したのは、ファンの間だけでなく広く浸透した“なかなか歌い始められない”「スターマイン」。たっぷりと時間を使って、存分に笑いを巻き起こしてから、歌と音楽、そしてダンスで大きな花火を打ち上げた。 エンディングも近づく中、ダンス&ボーカルグループのFANTASTICSが「PANOAMA JET」のイントロとともにリラックスした雰囲気で登場。パフォーマンスを終えたところで、ボーカルの中島颯太が挨拶しつつ、「直前のDa-iCEさんのエンタメが面白すぎるでしょ」と笑うと客席もニヤニヤ。短い持ち時間のなかで、「Tell Me」「Choo Choo TRAIN」と続け、FANTASTICSの魅力を凝縮したセットでオーディエンスを喜ばせた。イベント前の取材で、リーダーの佐藤大樹は「フレッシュで爽やかなパフォーマンスをしたい。小児がんと闘う子どもたち、支えるご家族の方に少しでも元気になってもらえるようなステージにしたい」と話していたが、その言葉通りのステージだった。 MCの天野ひろゆきらによるトークを挟んで、闇に包まれた会場。ステージ上に5人の人影が浮かびあがり、節のついた「みなさんどうぞ、どうぞ座ってお楽しみください」の声。「踊りませんし」「ペンライトは振っていただいて構いませーん」といい声が伸びたまま、代表曲のひとつ「ひとり」に突入。会場は息をつく間もなくゴスペラーズの空間になった。 倖田來未は3人の色気たっぷりの女性ダンサーを引き連れて登場するとグルーヴ感のある「キューティーハニー」を披露。そして、「WIND」「め組の人」と緩急のある選曲で楽しませると、「(イベントの進行が)5分巻いているって聞いたのでちょっとしゃべろうかな」と笑うと、これまで行われた5回のうち4回出演していると話し、「小児がんのことを少しでも知っていただいたり、元気につながれば」とラストの石井竜也へとつないだ。 石井竜也がこの日のために用意したのはヒット曲の「浪漫飛行」と、NHKみんなのうたにもなっている「きみがいること」の2曲。オーガニックなサウンドを取り入れてゆったりと壮大にアレンジされた「浪漫飛行」、そして「きみがいること」で、音楽の大きさや温かさをしっかりと感じさせた。今回、初参加となった石井。イベント前の取材では「お子さんが同じ病気で苦しんで、痛みをよく知っている人がこのイベントを作っている。僕らは歌の世界しか知らないので、病気で苦しんでいるお子さんの本当のお父さんやお母さんの気持ちにはなりきれません。だから、すごく感動して。そういう力がこういう大きなイベントにつながっていくんだろうなと思います」と語った。その思いは歌に載せられて、客席、さらにはその遠くまで伝わった。 イベントには、ガールズユニットのC;ON、 アイドルグループのFRUITS ZIPPER、MALILが出演した、 LECは、小児がんの子どもたちと家族の金銭的、社会的支援を募って、医療のケアの向上に寄与することを目的として活動する一般社団法人Empower Childrenが行うチャリティー活動のひとつ。アーティストが小児がんの子どもたちや、子どもたちを支える家族をサポートする目的で行われているチャリティーイベントで、2020年にスタートした。 15日のライブの模様は、YouTubeのavex 公式チャンネルで21日まで視聴できる。
「音楽やダンスの力で勇気づけたい」TRFメンバーのリハーサルと自主練でステージに
TRFのメンバーと一緒に踊った LECコドモダンサーズは、 5~17歳の小児がんを克服した子どもたち23名。子どもたちはイベントのために、TRFのメンバーと一緒にリハーサル。ETSU、CHIHARUの指導を受けながら体を動かした。 参加した子どもたちは「最初踊れるか緊張したけどETSU先生、CHIHARU先生が優しく教えてくれてうれしい」、「ダンスでありがとうって伝えたい」と練習したという。