約10年ぶりに再会を果たしたミニマム級のレジェンド、リカルド・ロペス氏（左）と大橋秀行会長

　プロボクシング元WBA、WBC世界ミニマム級王者大橋秀行氏（59＝大橋ジム会長）が24日、ライバルとなる元世界2階級制覇王者リカルド・ロペス氏（58＝メキシコ）と約10年ぶりに再会を果たした。 　同日、都内で行われた両氏による特別トークショーにそろって登場。14年のWBC総会（米ラスベガス）以来の対面となり、90年10月25日に東京・後楽園ホールで行われたWBC世界同級タイトルマッチ（王者大橋－挑戦者ロペス）当時のエピソードを明かした。 　大橋氏から王座奪取後、同王座を21度防衛し、IBF世界ライトフライ級王座も獲得して世界2階級制覇も達成。アマ、プロを通じて無敗のまま現役引退したロペス氏から「大橋さんに勝って人生が変わった。王座防衛するためにもっと練習するようになった」とプロ節目の一戦だったことが明かされた。 　試合では負けた大橋氏は「WBC総会などで自分の名前を分かってもらえなくても、リカルド・ロペスさんと戦ったと伝えると『おお』と分かってもらえたのです」とロペス氏と戦った意義を強調。後進育成の秘訣（ひけつ）についても大橋氏は「集大成はリカルド・ロペス氏の打たせずに倒す。それが今の井上尚弥につながっている。常にKOを狙っていくというボクサー像ですね」と明かした。 　現在もメキシコでボクシング解説者などで活躍し、目がギラギラしているロペス氏と軽くフェースオフ（にらみ合い）も展開。「オーラがあるよね。紳士だし。MMA（総合格闘技）ルールでもう1度やりたい」とジョーク交じりにリベンジの“機会”を希望していた。