愛知大学野球に初の女性委員長が誕生、高校時代は野球部でプレー、愛工大の渡辺ひまり主務「やっぱり野球が好きなんです」
◇記者コラム「Free Talking」 今春、愛知大学野球連盟の学生委員長に愛工大の渡辺ひまり主務(4年・至学館)が就任した。愛知大学野球リーグが1949年に始まって以来、女性委員長が誕生したのは初。「女性初とは知らなかったです。いい経験になると思って」と学生の先頭に立って奮闘している。 5月に終えた春季リーグ戦は大いに盛り上がった。入場料収入は前半戦だけで昨年1年分に到達。野球日本代表「侍ジャパン」に選ばれ注目度が高まった愛工大・中村優斗投手(4年・諫早農)の存在が大きかったという。 毎年のようにプロ選手を輩出するハイレベルなリーグは、渡辺さんら学生委員の支えで成り立っている。学生委員はリーグに所属する26大学の主務らが務め、大会中は試合の公式記録の記入、球場内のアナウンス、チケットの準備など仕事は多岐にわたる。委員長はその学生たちを束ねる役職だ。 昨年までもマネジャーと委員の仕事を兼ねて多忙だったが、今年はさらに大役を担った。それでも「お客さんが増えるのはうれしいし、選手や指導者の方に頼りにされるとやりがいを感じる」とほほえむ。 愛知県知多市出身。小学生で野球を始め、愛知・至学館高時代は女子硬式野球部でプレーした。愛工大には「普通の大学生活を送ろう」と入学し、一度は野球から離れるつもりだった。勧誘を受けてマネジャーになり、今では大学生活の中心に野球がある。「やっぱり野球が好きなんですね」 今春、リーグ優勝した中京大が出場した全日本大学選手権には、愛知連盟を代表して大会運営に参加。「今度は自分のチームで行きたい」と思いも強くした。 委員長、愛工大のマネジャーとして、今秋のリーグが最後のシーズンとなる。リーグの円滑な運営とチームの全国大会出場へ。ラストイヤーを駆け抜けていく姿を見届けたい。(アマチュア野球担当・石曽根和花)
中日スポーツ