DJブースは市役所や森、製材所 「景観×音楽」で岡山の魅力発信する動画公開
ヘッドホンを耳に当てた男性DJが、慣れた手つきで皿を回す。でもここはクラブではなく、れっきとした津山市役所の窓口だ。YouTubeで配信されているこの動画。市役所のほかにも、岡山県北の緑生い茂る森の中や、製材所にDJブースが現れ、景観と音楽の融合した未知の世界へ見る人をいざなう。一体、どんな狙いがあるのか、仕掛け人に聞いてみた。 【写真】製材場にもDJが登場 企画したのは岡山のファッションカルチャー誌「PLUG MAGAZINE」。編集長の山本佑輔さん(38)によると、絶景と音楽を組み合わせた動画が世界的なトレンドになっているという。「そういった動画を楽しんだり、仕事中に耳で聴きながら作業をしたりすることがある。その岡山版があれば、地域の魅力発信にもつながると考えた」と理由を説明する。 2月27日に公開された3本の動画には、岡山県出身の音楽家「DJ KAWASAKI」が出演。その場の雰囲気に合わせてハウス、ジャズなどの音楽を組み合わせながら、約1時間にわたってプレーしている。津山市役所の動画では働く市役所職員が背景となり、製材工場では加工された木材がレーンを流れる前で音楽を奏でている。フォークリフトがたまにDJブースの前を横切るシュールな光景も見られる。岡山県鏡野町の森林で撮影した作品は、最後に雨が降ってきており、ライブ感がある。 今回の動画は第1弾として津山市の製材メーカー・院庄林業がスポンサーとなり、林業の現場やゆかりの場所を撮影スポットに選んだ。今後もスポンサーを募りながら、著名なミュージシャンと岡山県内のスポットを組み合わせた動画を増やしていく予定という。山本さんは「音楽と組み合わせることで、見慣れた景色もまた違った世界に見える。地元の人には新たな魅力を発見してもらいたいし、県外の人には岡山を知ってもらうきっかけになれば」と話していた。 動画はPLUG MAGAZINEのYouTube チャンネルで見られる。