【#選択的子なし】「まだ、子どもはいいかな」決断を先送りにし気づけば35歳。趣味に100万以上かけている夫は「治療とかは不自然で嫌だ」と...
「これまではやりたい仕事を優先してきました。でも35歳になると、周りの出産報告が増えてきた。だんだんと、“このまま子なしで良いのかな……”って不安になってきたのです」 女性のライフスタイルの一環として、#選択的子なし、あるいは“チャイルドフリー”という言葉が浸透しつつあります。この言葉は、健康上では問題が無いにもかかわらず、自らの意思で子どもを産まない選択をした人や、子どもを持たない方が人生を豊かに過ごせると言う考えを持つ人たちを指します。 少し前には、指原莉乃さんが31歳の誕生日に「卵子凍結」をしたと告白して話題となりました。子なしという選択肢以外にも、“産みたい時期は自分で決めたい”という考えも浸透していきそうです。 最初は選択的子なしのつもりだったはずが、なにかのきっかけで子どもが欲しいと思うこともあるかもしれません。なぜ彼女たちは、選択的子なしから、子どもを欲しいと考えたのでしょうか……。 今回取材を受けてくれた日菜子さん(35歳・仮名)は、教育系の出版社で児童書を作っています。元々は人材派遣会社で営業職をしていましたが、28歳の時に転職をしました。
「ずっと編集業をやりたいと思っていたのですが、就活では縁が無かったのです。でも30歳を前に挑戦してみようと思って、未経験でも可と書いてあった専門書の出版社を受けました。最初は契約社員からのスタートでしたが、入社して4年目で、正社員登用の試験に合格して正社員になれました」 学生時代からの夢だった出版社での編集業に就くことができた日菜子さん。しかし、仕事を優先するあまり妊娠を先送りにしてきたといいます。 「夫とは、30歳の時に結婚しました。共通の友人の家で集まって飲み会をした時に知り合い、話題も豊富で、一緒にいて楽しかったんです。海外の映画の配給業務や日本語版の制作などを行う制作会社に勤務していました。夫は趣味を大事にするタイプで結婚願望はなかったんですよね。一方で私はちょうど転職したばかりで、埼玉にある実家から通勤するのを負担に感じていました。そこで、都内に住んでいる夫と同棲を始めたのがきっかけとなり、その後入籍しました」 日菜子さんの夫は、週末になるとロードバイクと呼ばれる自転車でツーリングに出かけていきます。日菜子さんは、身体を動かすのはあまり好きではないため、週末は別々に過ごすことも多いそうです。 「私は週末も仕事で出社し、家にいないこともよくありました。夫は仲間たちとロードバイクで出かけ、日帰りで登山やキャンプを楽しんでいました。二人とも、お互いが好きな時間を過ごせる関係が心地よいって思っていたんです。でも、やっと私も正社員になって仕事も落ち着いてきて、ふと“子どもをどうしよう”って思ったんです……」