「すごく気持ち悪い…」晴海フラッグ周辺で相次ぐ“謎のキーボックス” 誰が何のために? 書類送検の不動産会社社長が語ったワケ 警視庁
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東京オリンピックの選手村を改修した「晴海フラッグ」の周辺で、“謎のキーボックス”が相次いで見つかっていた問題。そのひとつを設置したとして、不動産会社の社長がきょう書類送検され、“謎のキーボックス”の理由が見えてきました。 海沿いのロケーションに、都心への好アクセス。マンションを探す人に人気の晴海エリアで住民の不安を招いていたのが、様々な場所に設置された「謎のキーボックス」。 近隣住民 「やっぱりすごく気持ち悪い。かなりの個数があるんじゃないかなと思います」 東京・中央区の晴海エリアなどでは、5月下旬から、住民によるこんな訴えが相次ぎました。 近隣住民 「公道の電柱や柵などにキーボックスがある」 夏には30個ほどが確認され、その後、撤去されていました。ところが、きょう行ってみると、いまだにあったキーボックス。すべてダイヤル式です。 誰が何のために、その答えのひとつがきょう明らかになりました。 記者 「男性はこちらのマンションの空き部屋の見学がしやすいようにと、目の前の公道にある柵にカギが入ったキーボックスを設置していました」 警視庁は、港区にある不動産会社の男性社長(52)を軽犯罪法違反の疑いで書類送検。男性は「晴海フラッグ」前の柵に、自身の会社が管理する部屋のカギを入れたキーボックス1個を無断で取り付け、柵を管理する東京都に撤去させるなど業務を妨害した疑いがもたれています。 警視庁によりますと、男性は内見を希望する人から依頼を受けた別の不動産業者にカギを手渡す時間を省くため、事前に柵にキーボックスを設置。内見希望の連絡があると、暗証番号を伝え、現地でカギを取り出せるようにしていました。 不動産業界の慣習では、内見のためにマンションなどの敷地内にキーボックスを置くことはあるといいますが、男性は任意の調べにこう話しているといいます。 男性社長 「晴海地区はマンションの管理組合が厳しく、敷地内に取り付けるのが難しかった」 管理者の許可を得ないまま、マンションの外にキーボックスを設置していました。 ある不動産会社は苦言を呈します。 目黒世田谷不動産 坂口喜理さん 「(カギは)売主さんから預かっているものなので、それを公道に置いてしまうと、カッターとかで切られて盗まれる、持っていかれる可能性もある。そういった業者とは基本的に売主さんはお付き合いできないかなと」 キーボックスをめぐっては、SNSなどで「民泊」の鍵の受け渡しに使われているのではないかという指摘もありましたが、警視庁が確認した多くは内見用だったということです。 今月も無許可のキーボックスが晴海、勝どき、佃の3地区で10個以上見つかっていて、警視庁が捜査を続けています。
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