本日公開『猿の惑星/キングダム』。監督次作は『ゼルダ』の実写版
『猿の惑星』続編は最初断っていた
三部作をさらに続ける必要はなかったからです。完璧な始まり、中盤、終わりがすでにあったのです。また戻る理由なんてなかったからです。 みんながシーザーの息子がどうなっていったかを知りたがっているのは理解できます。でも、あの後をどんなストーリーに展開させればいいか想像がつかなかったんです。第4作目にはなりたくなかったんです。だって普通、4作目って上手くいかないでしょ? 始まり、中盤、終わり。1、2、3で、もう十分ですもんね。 そう語っていたボール監督でしたが、その後、アイデアが浮かんだそうです。 もしシーザーの世界を知らない、何世紀も後の猿の物語を描いたらどうだろう?と。自分たちが常に地球の支配種だと思い込んでいた猿が、徐々にそうではないことを発見するストーリー。シーザーの功績や信念が、まるで遠い昔の聖書のように描かれる物語です。このユニークなアプローチをシリーズの4作目にするアイテアに、ボール監督自身も制作者たちも興奮したそうです。そして生まれたのが『猿の惑星/キングダム』となったのです。
過去作や原作にDNAを合わせるという仕事
問題は以前のストーリーラインを捨てずに、自分のストーリーをどうやって見つけられるかということでした。でも、ちゃんとそれができる方法が見つかったと思っています。ファンが評価してくれることを願っていますし、以前の『猿の惑星』シリーズを見ていない観客にも、価値と意味を感じてもらえることを期待しています。 それが私の目標だったんです。独自のストーリーを語りつつ、前の三部作だけでなく、これまでの9作品全体の流れに合うものができるだろうか? どうやってこれまでのDNAに合わせていくのか?というところでした。 『猿の惑星』のDNAに合わせるのは大切なことです。でも、40年近い壮大な歴史を持つゲーム『ゼルダの伝説』のDNAに合わせるのはまた別の話。それで私たちが疑問に思ったことは、『ゼルダの伝説』でも同じようなことがあったのかということ。ボール監督がこんな大仕事に取り組む自信につながるヒラメキみたいなものがあったのでしょうか? ボール監督はその質問に 「いいえ」と答えています。 「長年にわたる積み重ねはあったと言えます」 『猿の惑星/キングダム』は本日5月10日に公開。そしてボール監督の期待のもう1作、『ゼルダの伝説』はまだ公開日は決まっていません。また詳しい情報が出てくるのを待ちましょう!
岩田リョウコ