【独自】「総務会長」を蹴った高市早苗が「新党結成」か…百田尚樹と河村たかしとの共闘も《渦中の人物に直撃》
かなりの議員がついてくる
神戸学院大学の上脇博之教授は高市氏の「政治とカネ」の問題ですでに7つもの政治資金規正法違反容疑で、高市氏を刑事告発している。中には政治資金収支報告書に 《(他人の)印章を使って、同収支報告書に記載していた上記「パーティーチケット購入」目的の22万円の支出額を12万円であった、と真実に反する手書きの修正を行ない、かつ、残りの10万円の支出は「渉外費」の「その他の支出」だった、と真実に反する手書きの修正を行なった》 という有印私文書変造・同行使罪に該当するとんでもない内容もある。 上脇教授が言う。 「高市氏の政治資金収支報告書などをチェックすると、首をかしげるような内容が多々あります。すでに政治とカネの問題で刑事告発されているのに、総裁選でも、多額のカネをかけてリーフレットを発送して問題になった。高市氏自身が政治とカネの問題について、軽視の姿勢があると感じます」 石破氏の動きを牽制するかのように、前出の高市陣営・A議員はこう語る。 「高市氏だけではなく、うちの陣営を干すことなど許されない。閣僚、党役員、委員長ポストなども総裁選の結果にあわせてあてがうべきだった。石破氏は総裁選で裏金議員の非公認などと言っていたが、そんなことをすれば、高市氏を支援した旧安倍派がそっぽを向き、政権は長く続かないでしょう」 裏金議員など関係ないとばかりに、強気なのである。だが今回の総裁選は、裏金事件で派閥を解消して行われたことが最大の「ウリ」だった。だから9人もの立候補者がいたのだ。A議員の発言にある「うちの陣営」の要求は、旧派閥の論理そのものである。 そして、A議員はさらに新党結成まで口にする。 「もし高市氏が自民党から保守層中心の新党結成でも走れば、総裁選の結果をみてもわかるように、かなりの議員がついていくはずだ。そういう党がすでにあるではないか」
渦中の人物に直撃
想定しているのが、人気作家の百田尚樹氏と名古屋市の河村たかし市長が共同代表の 日本保守党との共闘とみられる。 河村氏は現代ビジネスの直撃に対しこう答える。 「解散総選挙になれば、百田氏にも『あんたも出なあかん』と言ったところだ。百田氏も総裁選は高市氏を応援しとったそうだ。古い話だが、ワシは新進党時代に高市氏と一緒にやっとりますからね。もし高市氏がなんらかアクションを起こすなら、いろいろ話し合えればと思いますね」 と歓迎ムード。 今回、高市氏支援にまわって、キングメーカーから転げ落ちた麻生太郎氏はどうなるのか。本人こそ党の最高顧問として遇される見込みだが、麻生派のC議員は言う。 「麻生派は高市氏に投じている。石破氏とやりあって負けたので派閥全体が冷遇されるのはしょうがない。それが非主流派というものだ。高市氏が総務会長は嫌だとダダをこね、陣営を処遇せよという派閥の『上から目線』には驚くばかりだ。麻生氏は高市氏乗って大失敗した。キングメーカーでなくなり影響力は激落ちだ」 解散総選挙は10月27日の投開票となる見込みだ。 「石破氏周辺は、選挙期間中なら、高市氏も靖国参拝には行けないはずと読んでいる。だから当初、想定された11月10日投開票を前倒ししたのではないか。逆にいえば、それほど、高市氏を恐れている」(前出・C議員) 石破氏の推薦人だったB氏はこう警戒する。 「高市氏は保守層を集めて総裁選は決選投票に進んだ。高市氏が煽って保守系の世論が騒ぎ出し、石破政権への支持が急落し、解散総選挙で大敗するのが怖い」 高市氏の動向から目が離せないまま、新政権がスタートする。 石破茂が「ダメダメ銀行員」だった時代の秘話が面白すぎる《緊急出版「保守政治家」を読み解く》を読む
現代ビジネス編集部