【ナゼ?】京都の旅館がピンチ!修学旅行を受け入れれば受け入れるほど経営が悪化!?営業継続には補助が必要…旅館側は苦悩「伝統は残していきたい」
修学旅行先として人気の京都。修学旅行生の人数は、2023年・2022年はコロナ禍前と同じ数に戻っています。しかし、今、その修学旅行生を受け入れれば受け入れるほど京都の旅館が“ピンチ”に…。いったいナゼなんでしょうか?
京都市にある「旅館 こうろ」は年の半分は修学旅行生が宿泊していて、年間約80校を受け入れているということです。番組が取材したときも修学旅行生で貸し切りでした。しかし、「旅館こうろ」の北原茂樹会長は「利益率が半分になっている」といいます。
北原会長によると、京都市の修学旅行生を受け入れる旅館47軒の、一人当たりの平均宿泊料は2023年度の場合1泊2食付きで9223円だといいます。営業継続には約2000円の補助が必要だとのことです。
2024年4月、全国約1万5000軒の宿泊施設が加盟している「全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会」は森山文部科学大臣に「修学旅行を受け入れれば受け入れるほど経営が悪化してしまうケースが生じている」として補助を要望しました。
なぜ受け入れると経営が圧迫してしまうのでしょうか?「日本修学旅行協会」によると、修学旅行は多くの客室や交通機関の確保が必要なため、学校側は旅行会社を通じて1~2年前に契約をするということですが、旅館側としては近年の物価高で人件費・光熱費・食材の仕入れ代などが値上がりしていて、契約時と価格が合わないということがあります。
また、「旅館 こうろ」では外国人従業員が円安で母国に送金が難しくなってしまったため、2023年から給与を月額3万円アップするなど待遇面を改善したということです。さらに、収支不足を補てんするために、一般客の素泊まり1泊の料金を1万円から1万2000円に値上げしたということです。
北原会長は、「修学旅行は基本的に貸し切りだが、少子化の影響で一校当たりの人数が減っている。貸し切りができないと言うと他の旅館に行ってしまう」と話しています。
また、北原会長は「友達と寝食を共にする修学旅行は、重要な社会性を持つ。将来を見据えて伝統は残していきたい」とも語っています。 (「情報ライブミヤネ屋」2024年7月5日放送)
【関連記事】
- 【ナゼ?】映画のロケ地にもなった湘南の人気カフェが“立ち退き”巡って鎌倉市とバトル中!二転三転する理由と曖昧な回答に、店主は「負けるつもりない」と闘う姿勢
- 【独自解説】“統一教会”高額献金返金訴訟で「『念書』は無効」の判断 他の訴訟や解散命令への影響は?専門家「これは画期的な判決」
- 【独自解説】『男性の相談を聞くだけで50万円』こんな“甘い誘惑”に要注意!急増する“ニセ副業サイト” 全国で約8600人が騙された、その巧妙な手口とは?
- 【独自解説】政府が言う「100年安心」は本当か?5年に一度“年金の健康診断”で見えてきた、世代別「得する人」・「損する人」 経済の専門家が、将来に向けた4つの提言「50代からでも遅くない!」
- 【タカオカ解説】アメリカ大統領選 バイデン氏撤退・大逆転のシナリオ「30代・無名の若者」が新候補に!?トランプ陣営は副大統領にサプライズ?7月の共和党大会を見たバイデン陣営の発表に注目!