「タンス預金」として残しておいたお金すらNISAにつぎ込む妻。さすがに手元に置く「現金」や「貯金」がないと、緊急時に備えられない気がするのですが……
緊急時の備えのためにいくら準備をしておくか
ここまで見ると、NISAで投資する際には、現預金もある程度必要だと分かります。では、実際にどれくらいの金額が必要なのでしょうか。この点はライフプランや家族構成など、諸条件によって大きく異なるため、いくら必要かは一概に言い切ることができません。 一例を示すのであれば、直近3年から5年で必要になることが分かっている大きな額の支出、加えて半年分から1年分の生活費などは、現預金としてすぐ使えるように手元に置いた方がよいでしょう。それを差し引いた残りの金額を、投資に回すようにしましょう。 例えば、3年後に大学進学を控えた子がおり、学費が400万円と、年間500万円の生活費が必要な世帯の場合は、900万円を目安としていつでも使えるように確保しておき、余剰分を投資に使う形にします。
まとめ
株価の上昇や新制度が話題となっていることから、NISAに全力で取り組む方もいるかもしれません。確かにNISAを通じて投資をすれば、利益を得ることができるかもしれません。しかし、投資である以上、損をする可能性もあります。 NISAが話題になっているとはいえ、そちらに全部を投資するのではなく、必ず万が一のときの備えとして、ある程度は現金を手元に置いたり、預金もしたりしておくようにしてください。 執筆者:柘植輝 行政書士
ファイナンシャルフィールド編集部