大手企業が注目するAKB48とのコラボ戦略
■“会いに行けるアイドル”から“会いに行くアイドル”へ アイドルグループ「AKB48」が、「チームA」、「チームK」、「チームB」、「チーム4」に続く5番目のチーム「チーム8」を結成することを1月23日に発表した。AKB48グループといえば、“会いに行けるアイドル”として東京や名古屋、大阪、福岡の常設劇場での公演を基盤に活動を続けてきた。 だが、人気が高まるにつれてファン層も拡大し、直接劇場公演を観覧できる機会が少なくなっていることから、今回新たに設立される「チーム8」は、“会いに行けるアイドル”ではなく、“会いに行くアイドル”として、メンバーが全国のファンに会いに行くことをコンセプトに活動を展開していくようだ。メンバーは全国47都道府県ごとに行うオーディションで、それぞれ代表1人を決定し、その47人の候補の中から選ばれるという。 ■地方拠点と切磋琢磨 親近感も増す 今回の「チーム8」プロジェクトについて芸能評論家の三杉武氏は語る。 「かつては“スター”と言われていたように、手の届かない憧れの存在だった芸能人ですが、最近では親近感が人気獲得の重要な要素の一つになっています。人気タレントがブログやツイッターでファンと交流するのもその表れ。とくに完成された魅力だけでなく、その成長過程も見せるアイドルはなおさらです。元々、AKB48グループは劇場での公演や握手会などファンとの親近感を大切にしてきたわけで、原点回帰とも言えます。各都道府県の代表を募るという発想もしかり。AKB48グループは、『AKB48』や『SKE48』、『NMB48』、『HKT48』と各地方を拠点とする姉妹グループが切磋琢磨し合うことで発展を遂げてきたし、地元色を強めることでファンの親近感もより増すことになるでしょう」 ■意外だったトヨタ自動車の全面バックアップ その一方で、今回の「チーム8」プロジェクトに関しては、芸能界や芸能マスコミ以外からも大きな注目が集まっているという。経済誌の記者は以下のように話す。 「正直、アイドルについては詳しくないですが、今回の『AKB48』の『チーム8』プロジェクトで一番ビックリしたのは、あのトヨタ自動車がオフィシャルスポンサーとして全面バックアップをしていることです。トヨタ自動車といえば、これまでも有名タレントを起用したCMをバンバン打ってきましたが、特定の芸能人やグループとここまでガッチリ手を組むのは珍しいですかね」