【楽天】ルーズベルトゲームを超える壮絶引き分け 満弾応酬、代打ソロ、痛い失策…いろいろ
<日本ハム9-9楽天>◇21日◇エスコンフィールド 交流戦優勝の楽天のリーグ戦再開初戦は、ルーズベルトゲーム(8-7)を超える壮絶な引き分けに終わった。 【写真】田中和、決死の本塁生還狙うも… 今江敏晃監督(40)も「今日は、もうね、何が起こるか分からないよね。だって、6点差? 1イニングで追い付いたのが。あれ? 5点差か。点差も、なんかよくわからない」と勘違いするほどの激戦だった。 中盤までは、楽天早川、日本ハム山崎の両左腕による粘り腰の投げ合い。だが、楽天は3-2と1点リードの7回裏、レイエスの満塁本塁打などで6点を奪われ逆転される。ところが、直後の8回表、フランコが満塁本塁打をお返し。さらに、代打阿部が同点ソロで続いた。9回に1点を勝ち越し、さあ、あとは守護神則本が締めるだけとなった。 それで終わらなかった。2死走者無し。清宮に投ゴロを打たせたが、則本が一塁悪送球。二塁へと進まれ、続く水谷に土壇場で同点の適時三塁打を打たれてしまう。そのまま延長に入り、結局12回引き分けとなった。 12回表には、1死から田中和が右翼線二塁打で出塁。浅村が左前打で続いた。だが、日本ハムの左翼五十幡からの返球に中継プレーが乱れ、その間、田中和は果敢にホームを狙う。しかし、日本ハム側もすぐにバックアップして本塁へ返球。タッチの差でアウトとなった。リプレー検証でもひっくり返らなかった。 中盤までの投手戦が一転、終盤はノーガードの打ち合い。そして、延長はお互い0行進。いろいろなことが、ありすぎた。それでも、今江監督の声は明るかった。「よく追いつきましたよ。よく粘りました。うん、引き分けで本当に粘った」。 交流戦は突出した選手の力ではなく、チーム全体で粘り強く点を取り、粘り強くつなぎ、勝った試合が多かった。勝てなくても、負けなかった。初回は、先頭小郷が安打のあと、二盗を決め、2番村林が追い込まれながら進塁打の二ゴロで3番辰己の先制打につながった。指揮官は「交流戦から、いい形でね。本当に各選手が、その状況に応じたバッティングもしてくれている。なので、こうやって粘り強く戦えるんだと思います」と評価した。