ネットがざわついた結(橋本環奈)の同級生役・小手伸也が語る「おむすび」の魅力
NHK総合ほかにて現在放送中の連続テレビ小説「おむすび」は、食と人情の街、福岡・神戸・大阪を舞台に、日本の朝に元気と笑顔を届けるオリジナル作品。平成時代のギャル・米田結(橋本環奈)が人々の健康を支える栄養士となり、現代人が抱える問題を、食の知識とコミュニケーション能力で解決しながら目には見えない大切なものを次々と結んでいく。 11月18日より放送中の8週目「さよなら糸島 ただいま神戸」で、結(橋本)は、家族とともに幼い頃に住んでいた兵庫・神戸へと向かうために福岡・糸島を旅立った。そして、栄養士を目指すために「神戸栄養専門学校」へ入学し、さまざまな背景をもつ個性豊かな同級生と知り合うことになる。 同級生の1人・森川学は、入院をきっかけに栄養士を志すことを決めた不動産会社の元営業マン。演じる小手伸也が、この作品に参加することになっての意気込みや今後の見どころ、自身の役どころなどについてその思いを語った。 結が「神戸栄養専門学校」で同じ班生となる同級生は、森川、矢吹沙智(山本舞香)、湯上佳純(平祐奈)の3人。どう考えても森川は浮いているが、小手も「キャスト発表で橋本環奈さんと小手伸也が同級生とニュースが出た時は、ネットがざわつきまして」と笑う。「僕も最初はマジか! と思って、一瞬学生服の自分を想像したんですけど、よくよく聞いてみると専門学校だから年齢が上の人もいるんですよね。橋本環奈さん、山本舞香さん、平祐奈さんの中に小手伸也がいるっていう状況は、一見オチのようなポジションに思われるかもしれませんが、社会人を経験して学び直すために専門学校に入る方は実際に大勢いらっしゃいます。そういう方々のリアリティーをしっかりと表現したいと思って臨みました」と、同じ境遇で頑張っている人々を体現したいと思って役に向き合っていることを明かす。
小手にとって森川は、「グイグイ系ではなく、割と一歩引いたキャラクター。今まで演じてきた役柄上あまり信じてもらえないんですが、素の僕自身もわりと森川に近いメンタリティーなので(笑)、役を作り込まずともこの現場にいると自然と森川になる感じです」と、意外と素の自分に近いのだと言う。実際、同世代の橋本、山本、平に混じることについて、「橋本さん、山本さん、平さんの3人はもともと知り合いだったり共演経験があったりするそうですごく仲が良く、僕が混ざるとどうしてもおじさんがいるなっていう感じにはなるんですが(笑)、そのリアリティーを生かしつつ、共演者としても信頼してもらえるよう心がけたつもりです」と一歩引いたスタンスで自身のキャラクターを生かしている。 一歩引いた目線は「今回、脚本家の根本(ノンジ)さんからコメディーリリーフ的な期待をいただいているような部分も感じてはいたんですが、そこよりもバイプレーヤーとして主演・橋本さんをどれだけお芝居で手助けができるか、橋本さんにフォーカスがちゃんと当たるお芝居をしないと! という使命感の方が強かったです」と、役作りにおいてもさすがのバイプレーヤーぶり。 「やはり主人公の成長や人生を描くのが連続テレビ小説の醍醐味(だいごみ)。どういうアクセントで、どういうスパイスでいれたらいいのかなと常に考えていました。そんな俳優・小手伸也としての思いが、“人のために”“仲間のために”と栄養士の学校で学ぶ森川の気持ちと、ちょうどリンクしていた気がします」と、森川に対する共感がドラマの中での役割と重なっているようだ。 ギャルの格好で登校した結に「なめてるのか」と沙智が突っかかったり、沙智と佳純ももめたりと、“J班”は問題が絶えない。そこで力を発揮するのが年長者の森川。「J班は湯上さんと矢吹さんがいがみ合っている中で、米田さんが『まあまあ』と言っているのを、森川がさらに外側から全体的に『まあまあ』と言っている構図。そのユニット感がうまく出ているといいですね」と、同級生同志のバランス感を意識していると言う小手。